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信州の高原を歩く

寝苦しい我が町を離れ、6日間ほど信州で過ごしました。
目的は以下の通りです。

・暑さから逃れる
・百名山を歩く
・青春の日々を回想する
・コストを抑えた旅にする

【ブラックマンデー到来…】

8月5日(月)に信州にむかう。
この日は令和のブラックマンデーとして記憶に残ることでしょう。

新宿駅でお昼ちょうどの「あずさ21号」に乗る。日経平均株価は🔺2,000円を超えた。車窓から景色を楽しむ余裕もなく、14時過ぎに上諏訪駅に到着。
駅構内のカフェで日経平均の1分足をジッと見つめる。ローソク足は下げ続け🔺4,451円に…。このシュークリームの味をまったく覚えていない。

【霧ケ峰へ】

さて、前日のショックを引きずりながらも山を歩く。

車山(1,925m)の山頂は、手塚治虫の「火の鳥 望郷編」の惑星エデンのようだった。悪徳不動産屋にだまされた若いカップルが荒廃した惑星に置き去りにされる苦難の物話です。
絶景のはずの展望デッキは霧の中。何も見えない…。
見通しの良い緩やかな起伏がずーっと続く車山湿原。霧が消えはじめ、次第に足取りも軽くなる。正面のなだらかな山頂は蝶々深山(1,836m)。
八島ケ原湿原に着く頃にはすっかり晴れた。
爽やか。昨日から引きずっていた気分もようやく晴れてきました。


【翌日は美ヶ原へ】

今回もTIMESカーシェアを使用。早朝でも借りれるのがありがたい。予約時間より早く返却したり、給油したりすると料金が下がるサービスも気に入ってます。美ヶ原高原美術館脇の駐車場。
駐車場から10分で牛伏山(1,990m)に。美ヶ原は広大な火山台地の高原です。憧れのアイルランドっぽい雰囲気にシビれる。
広大な平原が広がる。ウシもストレスフリーで穏やかな表情かと。
マイナーな山ぎわのルートを選択すると誰もいなくなった。
ふもとから吹いてくる風にあたる。今年一の爽快さでした。
岩上に立つと下方に鹿の群れが見えた。草をはんでいる。
「クエッ」と奇声を発すると、全員がクルッ、ピタッとこちらに振り向いた。もう一度繰り返すと「アイツ、やべーヤツだ」と判断したようで、群れは森の中に消えていった。
百名山の王ヶ頭(おうがとう 2,034m)。山頂にホテルがある。樹木が風で屈曲している。
薄く剥がれて屋根材になる「鉄平岩」が敷かれた登山道。
王ヶ鼻の山頂から松本市街を望む。
37年前に男6人で見た「美しの塔」は同じ姿のままだった。そのときは二週間の自転車キャンプ旅で金沢まで行ったのだ。
1987年9月、信州の林道を走る青春。体力を使いきってハンガーノックで倒れたりした。毎日キツかったが楽しかった。


【上諏訪を拠点にした】

温泉のある上諏訪の町と諏訪湖。アニメ映画「君の名は。」に登場したと言われる立石公園からの風景。外国人観光客がたくさん来ていた。
駅前のビジネスホテルに連泊。温泉もあり、なかなか快適だった。
標高は800m弱。日中は暑いが朝夕は気温が下がる。夕涼みの散歩ができた。
節約のため晩飯はつつましく。駅前のスーパーで買った「信州おやき(野沢菜)」が主食だ。

【松本へ】

電車で松本へ。

ハタチの頃、人生初の「駅寝」をした松本駅。先輩から「自販機の近くはほのかに温かくていいぞ」と言われ、脇に新聞紙を敷いて寝た。駅はすっかり改装されて、駅寝できる雰囲気は消え、自販機も無くなっていた。
ここも外国人観光客が多い。
国宝の松本城へ。前日に歩いた美ヶ原が見える。
老舗の洋食屋「おきな堂」で昼食。
カラダは動物性タンパクを欲していた。「安曇野三澤農場のポークステーキ」を食う。もちもちした食感で甘味を感じた。ぜひまた食いたい。
かみさんとの「おやつタイム」用にサン・サントの「くるみのコンサート 第2番」を購入。
見た目はクルミ。
モナカの内部にはキャラメリゼされたクルミとフルーツミックス。説明書には「お口の中で味覚のコンサートを奏でます」とあった。

【旅はつづく】

さて、帰途の新幹線は貴重な株主優待を使用。
40%引になりました。

今回の旅は、初日から想定外の出来事に見舞われて心から楽しめず、メンタル的に厳しい状況に陥りましたが、山々の自然が癒してくれました。

早くも次の山を歩きたい気持ちになりました。

車内でLINEがきました。

即答した私。

来月は北海道の百名山「雌阿寒岳」
へ。
再び居候生活することになりました。

ではまた…。

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