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夢と夢と夢の終わり 短編小説

俺は現在82歳の天麩羅五郎だ。
そろそろ平均寿命的に俺の人生は終わるだろう。
だがそんな俺はまだ夢がある。
その一つは長く生きることだ。
長く生きる理由は夢を叶えたいからだ。
でもその夢とは長生きすることだ。
少しこんがらがってきた。
整理しよう。
夢がある = それを叶えるために長生きしたい = それが夢だから。
なんだか何を言っているのか分からないが健康には気をつかっている。
それでは今日の朝食を見てみよう。

  • 全粒粉のトースト(食物繊維が豊富で血糖値の安定に役立つ)

  • オムレツ(卵、ほうれん草、トマト、玉ねぎを加えた栄養満点な一品。ビタミンとミネラル、たんぱく質を摂取)

  • ヨーグルト(プロバイオティクスとカルシウムが豊富で、腸内環境を整える)

  • フルーツサラダ(ブルーベリーやバナナ、アボカドなど、抗酸化物質や良質な脂肪を含む)

  • お茶(緑茶やハーブティー)(抗酸化作用があり、体に優しい)

「どうだ? 恐れ入ったか?
俺は『健康だ!』

そんな健康ジジイなんで82歳でもピンピンです。。
でもそろそろソロで人生終わっちゃうかもしれないね。
つまり俺の人生はスクワッドだから楽しかったけど、今はソロだから。
天麩羅六郎、天麩羅七郎、天麩羅八郎、がいなくなってしまった。
全員3ヶ月前に亡くなられた。
まあ家族だから『亡くなられた』って感じじゃ〜〜ないんだが。

病気だったから仕方ねえよ。
マイコポラズマ肺炎って重大な病気だよ。俺はなんで〜大丈夫かって言うと・・・ 俺は誰と喋っているんだろうね? じゃあ昼寝の時間と行こうか」

俺の昼寝は12~17ほどまで行われる。
最近は夢をよく見る。
それもいい夢だ〜
俺が300歳になっても元気に生きている夢だ。
しかしその夢の中で俺が何をしているのかそれは不思議と覚えていない。
もしかしたら俺はもう空の上なのかもしれない。
心が受け入れていないだけで。
俺もマイコポラズマ肺炎なのか?
受け入れてしまえば簡単なことなのかもしれない。
俺は長生きすることを目指している。
子供の頃からの夢だった。
でもその夢が強すぎて逆に今は死んでいるのに心や頭の中だけで生きているという状況に陥っているのかもしれない。
こんなよく分からない話を聞かせてごめんなさい。
そこは素直に謝ります。
でも俺のこんな話を聞いてくれるのは・・・ 
誰もいないんです。
そこのあなた以外。
え? これが小説だからあなたは実在しないって。
あなたとは別の世界に住んでいる実在している人です、俺は。
俺の思いを伝えた人が誰かって? そりゃこの何にかを出している誰かでしょう(何も言ってないのと同じですよ?)。

そんなこんなで文字も1,000文字。
なんで俺がこんなことを知っているのかは分からん。
ひょっとして自分自身だったりしてね。
そんでもって俺は昼寝中にこの世を離れちまったよ。
あんな『健康だ』なんて言っていたのにその日に天に召されちゃ困りますよね〜。
そんなことで俺(天麩羅五郎)の愚痴(?)コーナーでした。


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