素潜りウナギ漁の道具について
ウナギは夜行性で、昼間はその姿を見ることができませんが、夜は活発に活動します。私がよく鰻獲りで用いる方法は、川に潜って、活動している鰻を銛やウナギハサミで捕らえる漁です。
※漁業権が設定されている河川では遊漁ルールの確認が必要になります。漁業権が設定されていない河川でも県の内水面漁業規則に従う必要があるため、その確認も必要になります。※
装備を一式揃えるのは大変だと思いますが、基本的に潜りの漁のため、魚突きをたしなむ方なら、すでに持っているもので対応可能です。
1 必要な装備
① ダイビングライト
夜間の潜りになるため、これがないと危険かつウナギを見つけられません。リチウムイオン電池を使った中華製ダイビングライトはコスパがいいのですが、光量が強すぎてウナギが逃げてしまうので私は使いません。
オススメはLEDではなく、昔ながらのハロゲンのダイビングライトです。ライトはバンドにて自分の腕に固定して使います。これがないと、ライトを握るために片手が塞がってしまいますので不便です。
ウナギは強い光を当て続けると逃げてしまうため、ライトの照射範囲周辺の縁の部分(光縁部)でウナギを探していくイメージです。
赤い光の方が魚に気付かれにくい?らしいので、私は赤いフィルムシートを貼って使っています。
潜っている最中にライトが電池切れになったり、無くしたりすると最悪、自分の命に関わるため、スペアも携行しましょう。
② ウナギバサミ
色々な形状、長さのものが市販されています。私も鰻獲りを始めた当初は、さまざまな種類のものを購入し試してきました。
その結果、自分の手に馴染むもの、漁のスタイルに合ったものを厳選して使っています。夜の潜り漁だと、ウナギにかなり接近できるのでハサミのリーチはそこまで必要なく、30㎝~35㎝くらいのものが取り回しが良く一番使いやすいです。私は少し値が張りますが、ステンレス削り出しで錆びずに刃が丈夫なタイプを使っていて、これなしでは漁ができないくらい重宝しています。ただ、中華製の安いものだとamazonで1500円前後で購入できますので、初心者の方はお試しで使ってみるのも良いと思います。
③ 手銛(ヤス)
市販の竹ヤスで十分です。ウナギ突きはギリギリまでウナギに近寄っていくので、そこまで長い手銛は必要なく、長距離を泳ぎ回るため、取り回しのし易い軽いものが向いています。ヤス先は四又、五又のものの方が突きやすく、取り逃がしにくいと思います。私は釣具店で購入した竹ヤスに少し手を加えて使っています。手銛で刺した鰻は弱って死んでしまうため、持ち帰ってからはすぐ捌く必要があります。
④ ちょっかけ(引っ掛け)
川底でウナギがテトラポッドの隙間等にいる場合で、ヤスが使えず、ウナギバサミでも挟みずらい状況があります。そんな時、竹の棒の先に、釣り針を結んだだけの「ちょっかけ」があると、非常に獲りやすいです。
⑤ ウェットスーツ
当然ですが、夏場以外のシーズンでは必須になります。私は、4月から11月くらいまで潜り漁をするため、夏なら厚さ3mm、春、秋、冬は厚さ5mmのものを使い分けています。夏場の河川中流域~下流域でも裸で長時間潜るとさすがに寒くなってくるため、ウェットスーツはあった方が良いと思います。
⑥ スカリ
首尾よくウナギが捕れたら、活かしておくスカリが必要です。私は、 タコ用のスカリをカスタムして使っています。ジッパー付きのため、絶対に逃げられず、また、網の素材の強度にも優れ、破られることもありません。網の肌触りも柔らかいため、入れたウナギが暴れにくいのもメリットです。
よくある逃げられてしまうシチュエーションとしては、スカリの口にウナギを入れるとき尻尾が口に引っ掛かって飛び出してしまうというのがあります。このスカリだと、深さもあるため、挟んだウナギをスカリの入口から底の方に押し込めば、まず取り逃がすことはないです。
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