常に卵の側に立つ
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村上春樹さん「常に卵の側に立つ」ガザ侵攻したイスラエルで伝えた、たった一つのメッセージ【改めて読みたい】
イスラエルのガザ地区への攻撃が続き市民が犠牲になる中、村上春樹さんの2009年エルサレム賞受賞スピーチに再び光が当てられています
Satoko Yasuda 安田 聡子
2023年10月25日 11時0分 JST
エルサレム賞授賞式での村上春樹さん(2009年2月15日)
エルサレム賞授賞式での村上春樹さん(2009年2月15日)via Associated Press
イスラエルと武装組織ハマスの武力衝突で、イスラエルとパレスチナの双方で多くの人々が犠牲になっている。
国連によると、パレスチナ・ガザ地区ではこれまでに5000人以上が死亡し、その多くを子どもが占める。イスラエルでもハマスの攻撃で1400人以上が死亡し、200人以上が人質になっている。
双方で市民が犠牲になる中、圧倒的な軍事力を持ち、民間人を無差別に狙うイスラエルの攻撃には国際人道法違反という批判が起き、世界各地で抗議デモも広がっている。
そういった状況下で、作家・村上春樹さんのエルサレム賞受賞スピーチが、SNSなどで改めて注目を集めている。
村上さんは2009年、「社会における個人の自由」を作品で表現し広める作家に贈られるイスラエルの文学賞「エルサレム賞」を受賞した。
この授賞式が開かれた直前の2008〜2009年にも、イスラエル軍はガザ地区に大規模な空爆や地上侵攻を仕掛け、300人を超える子どもを含む1300人以上の市民が犠牲になっていた。村上さんに対しては、イスラエルを擁護することになるとして、日本国内で辞退を求める声があがっていた。
それでも村上さんは2月15日にエルサレム市内に開かれた授賞式に出席し、「壁と卵」という比喩を用いたスピーチで、市民の弾圧を批判した。
ガザを攻撃した側であるイスラエルで、村上さんは何を伝えたのか。2009年のスピーチ全文を掲載する。
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