浅い思考の話
最近よく、最近の賞レースはスポーツになっているとか感動させすぎとか言う意見をSNSでちらほら見ることがあり、その都度ドキドキしています。私は何の異変も感じず、意見も持たず、へらへらとしている割に一丁前に芸人であるというプライドはあるため、そういう意見を我々が尊敬しているような諸先輩方がおっしゃられると、「おっと、危ない、私はなにも考えず風まかせにしていたぞ、ヘラヘラしていた、お気楽に楽しんでたの私だけやった。何も考えていなのバレるところやったぜ。」とドキドキしています。私は何の違和感も感じず完全に「勝つために」と思って勝つネタを意識して書いた経験もあるし、おもろいけどこれは賞レースではできないなと省いたボケもたくさんあります。(結果それがおもしろいとイコールになるようになりますしなると信じているんですが。)M-1優勝した後とかの感動シーンなんか見たらびっくりするくらい泣くし、羨ましいな私もこんな感じになりたいなとか平気で思ってしまっているからです。お笑いが完成するまでの過程の努力とかも惜しみなく見ておきたいタイプです。本来、お笑いっていうものは感動と一緒にしすぎない方が良い、と私が尊敬している芸人さんが言っている記事とかを読むと、私の中には一ミリもなかった考えがボンっと脳内を侵略して、私の脳内は「確かに!」だけになります。その結果、私ほんまに芸人やってんのけ?大丈夫け?と不安になります。まずおそらく私は経験の浅さや思考の浅さから、その尊敬している芸人さんの意見の20%も理解できていないとは思うんですがそういう芸人さんのコラムやったりインタビューやったりを読んだときに、私の中にない考えでハッとすることが多く、9年もやってるのに割と風まかせにして芸人生活生きてきたんだなと痛感します。
もちろん、お笑いと感動は切っても切れないですし、私がインタビューで見た記事や先輩と話して得た思考もその人の考えの一部であって決してその方々が違う意見を反対しているわけでもないことはわかっています。本当にみんな色んな見方をしたらいいと思っています。人を笑かすための努力というのは並大抵なことではございません。そういう努力の部分も見てお笑いが好きな人もいるし、努力は見せずにおもしろいことをやっているところにキュンとくるお笑い好きの方もいらっしゃいます。
にぼしいわしです。いつもありがとうございます。みなさまのサポートが我々にライブを作らせ、東京大阪間を移動させます。私たちは幸せ者です。