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ぬいぐるみとしゃべる

 大前粟生さんの「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」が映画化されている。私も一刻も早く見に行きたいのだがスケジュールが合わなくていけていない。めっちゃ観たい。本は読んだ。自分の悩みをぬいぐるみに話すぬいぐるみサークルで起こる人間模様が描かれてある。自分の悩みを人に話して、人を同じように傷つけてしまうことが怖いという繊細な気持ちや、自分のことを自分として見て欲しいという願望などの葛藤が、全てはわからないけどわかりたいという気持ちと私の中にもそういう気持ちがあるなと思える、素敵な物語である。
 ちなみに大前粟生さんはうちらの単独に来てくれたことがある。本当に嬉しかった。
 私は、人が傷ついてしまうかもしれないという感覚なんてないまま、ベラベラと相手の時間を奪って話してしまう癖に、共感を得られないときにはしっかりと傷ついたり、他人の悩みで傷ついたりすることが多いワガママガールである。
 でも、この本でわかったのは、人というのは共感されることで心のつながりが確保され、生きていけるんだと思う。相手が何を思っているか、わかりたい、わかられたいという根本的な欲求を満たすことは本当に大切だなと思った。わかってほしいけど、わかってもらえなかったときに自分が傷ついたり、わかってほしいと思って話したときに人を傷つけたりすることが怖いから、人と話すことが正解と思えなくなる。でもここで、わかってもらえなくても当然だとか、人には人の価値観があるから他人も私も間違ってないと思ればいいのかなと思った。私も私の思っていることを共感して欲しいという気持ちが強いから、私以外の考えに傷つくことがあるなと思った。受け入れられないとか、違うなって思うとかじゃなくて、私の考えが間違ってたのかもと思ってしまうことが辛いときがある。色々考えさせられる本で、早く映画が見たいと思った。でも作中で「打たれ弱いのは悪いことじゃない」というセリフが出てきて、このセリフだけ読むと打たれ弱くてもいいかと思える救われるようなありがたいセリフだと思うし、人を傷つけることが怖いと話していたのに、これをしっかり伝えられているところにこの登場人物の心の動きが見えてとてもグッときた。

 ぬいぐるみとしゃべる人はやさしいというわけであるが、みなさんはぬいぐるみを持っているだろうか。ぬいぐるみを持っている人はしゃべっているだろうか。これに関しては小っ恥ずかしいのであるが、まあキショnoteなので、もう何を言おうが恥ずかしがる必要がないと思うのでうちの相棒を紹介したいと思う。

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