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【読了】「非モテ」からはじまる男性学

1ヶ月ほど前、友人とジェンダー論に片足突っ込みそうな話をしました。
そこで気づいたのは、私は自分の性別に疑問を感じたことが一切ないということ。

私は身体的な性別も、自覚している性別も女性。
なんなら旦那がいることから、恋愛対象は男性ということになるでしょう。
さらに言えば、自分が男性だったらよかったのにと考えたことさえありません。

自分が女性だからという理由で特別な苦労をした認識がないんですよね。
女性の社会進出を希望する声があることは理解できます。
確かに男性よりも社会で成功するのは難しいかもしれないですよね。

とは言え自分の性別に疑問を抱いたことがないことから、女性への理解はある程度できたとしても、男性への理解には乏しいのかも?と思いました。
そう感じて読んでみたのがこちらの本。

男性と言っても、「非モテ」に特化した本です。
ちょっと興味が湧いてしまったんですよね。
女性よりも圧倒的に男性の方がモテることに執着があるように感じているから。

私の兄はいわゆるリア充でして、友達も多ければ、それなりに彼女がいたこともあります。
でも、ある程度モテるまでは、そんなに活発ではなかったんですよ。
小さい頃は蚊の研究をするんだとか言って、地味な理系の兄になりそうな漢字でした。
それがバスケットをやって、ちょっと女の子にチヤホヤされるようになったら、自信がついたみたいでした。

男の人って、モテると自分に自信がつくんだなぁと、兄を見て感じました。
それが本で取り上げているのは「非モテ」です。
モテを経験していない男性は、自分に自信を持てていない可能性があるよなぁと思って読んでみました。

本には非モテ男性の研究として、非モテの男性向けコミュニティでの会話などが書かれています。
これがなかなかに興味深い。

男性特有の友好関係に「いじり」が存在するとか、優しくしてくれた女性を「女神化」してしまうとか。
ありそう!と思う体験談が語られています。

個人的に特に印象深かったのは、「非モテ」を感じることが減るタイミングについてです。
何か別のことに没頭していると、「非モテ」についての意識が和らいだ経験があると語られていました。

とっても簡単なことではありますよね。
楽しいマンガを読んでいたら、コンプレックスを忘れて読み耽ってしまうわけだし、友達との関わりが楽しかったら会話をしている時は意識がそこにいきますし。

簡単なことではあるけど、覚えておこうと思いました。
なんたって、我が家には2歳の男の子がいますから。
私も旦那も内向的な方かなと思うので、ウチの息子が「非モテ」に悩む確率はそこそこあるなぁと思います。
もし将来悩んでいるようなら、もしくは悩む必要がないように、日常を楽しくしてあげたいなと思うものです。

なるべくやりたいことをやらせてあげて、興味があることに没頭させてあげたいなと。
やりたくないことは最低限にしてあげたいし、楽しいと思える趣味みたいなものを、なるべく探せるようにしたいです。

結局はいつもの私の育児スタンスに落ち着いてしまいました。
男性に興味が湧いて本を読み始めたものの、それを教訓に息子の育て方を考えていました。
まあ読書なんてそんなものかな。

「非モテ」男性の個人的な思いや経験を知ることができたので、私としては興味深いと感じる一冊でした。

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