本日11/30で満20歳を迎えました。
創刊号が発行した、あの日も、たしかグレーの空でした。
泣き出しそうな曇り空。
2002年の冬、地方都市・新潟の街で産声をあげた美少女図鑑。
今や全国各地にあり、数えきれないほどの出身タレントも生まれました。
その間、街並みは思い出せないほどに変わりました。読者も出演者も、毎年ドンドン変わっていきます。しかし、作り手たちの情熱はそのまま。驚くほど変わることなく20年の年月が経ちました。
創刊当時は、フリーペーパーさえも定着してない時代。
ときが経ち、多くのフリーペーパーが街に溢れては廃れ、スナップサイトなどのWEBメディアに移行し、そこから更に時代は流れて、スマホが登場して、多くのメディアは、アプリに移行しました。
今や印刷物は、コストばかりが掛かり、やり直しの効かない不便なもの。多くの雑誌やフリーペーパーは、アプリに移行して「動画配信」や「ライブ配信」が、メインになっています。
その中にあって、私たち新潟美少女図鑑が、変わることなく紙媒体を発行し続けているのは、街に、店に、人から人へ。手渡しで伝わるメディアこそが、地方都市に相応しいと信じているから です。
今回、この記事に使っている写真は、創刊号に掲載した作品たち。作り手の気概を感じる、静かな中に熱を感じような写真集だと思いませんか。
このコーナーのディレクターは、街の人気美容師さん達。ヘアとメイク、ファッションを通して、街のムードを伝える作品群。20年経った今、別の意味を持って魅了してくれます。
今、制作している作品集は、20年後、どのように映るのでしょうか。多感な10代〜20代の読者達に向けて、真剣に作っていれば、いつの時代の、どの年代にも届く信じています。
この作品に至っては、ヘアもメイクもファッションも映っていない。それどころか、モデルさんの表情も映っていない。でも、どんな言葉よりも雄弁に、ポジティブに、エネルギッシュに、新潟の独自のカルチャーを発信しているように感じます。
時は残酷に流れます。
2002年に創刊し、2009年から全国展開が本格的に始まり、2010年頃のメディア報道が増え、毎月のようにコラボ企画があり、2015年頃からは多くのタレントが生まれるようになると「応援する対象」ではなく「あって当たり前のもの」として、テレビ・新聞・ラジオなどで紹介してもらう機会も減っていきました。
そうすると、SNSなどで、わざわざ「まだ、あったんだ」「久しぶりに見た」と、スカした風潮に転じていくのが世の常。大きな盛り上がりは、反作用してネガティブな風が吹きます。それでも、信念は揺らぎません。私たちは、創刊当時から信じているものがあります。
「この街って良いよね」と百の言葉を重ねるより、街で笑っている女の子たちの写真の方が、はるかに雄弁だと知っています。どんな時代であれ、この街に暮らすクリエイター達が、その才能を発揮するメディアは必要です。時代に流されることなく、自らは変わり続けながら、情熱を冷やすことなく作り続けていきます。
最新号は、12/20に発行されます。今回も最高傑作を作っています。どうぞ、ご期待ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?