グラスホッパー:伊坂幸太郎
今回貪った本→https://amzn.asia/d/ev6b7gI
10年以上前に読んだ伊坂幸太郎の『グラスホッパー』を再読。
登場人物はほぼ殺し屋。この殺し屋一人ひとりのキャラクターが本当に多彩。個性溢れすぎています。
特徴的なのは、物語が大きく展開する場面で、きまって殺し屋に殺された被害者の亡霊、つまり、この世にいない人間が登場しがっつり物語に絡んでくる。
自ら手にかけた亡霊の言葉によって、生きてる人間同士の物語が動き出す様が独創的でなんとも面白い。
このようにして、死者の存在が物語になんともいえない奥行きと深みを加えていきます。人は亡き人の影響(作用)を受けて生きている。
後半にかけてのテンポ良い話の展開と、鮮やかな伏線回収は伊坂ファンなら「これこれ〜!」と前のめりになる名人芸。
この殺し屋シリーズ好きなんだよなあ。
グラスホッパーを再読したからにはすべて見直すか。
そういえば巻末に引用文献として
『世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい』森達也著→https://amzn.asia/d/ao1CHb7
が紹介されていた。作品のテーマ性や伊坂さんの視点などをより理解するためにこちらも気になるところ。。。が、unlimitedに無いかぁ。