2016年6月18日 雷
雷の音で目が覚めた、時計を見ると午前三時過ぎ。
停電するかと思うほどの大きな雷、でも停電はしなかった。
娘さんはおばあちゃんちにお泊まりだし、旦那さんはいつものように
居間でテレビをつけたままいびきをかいている。
ここで起きずにそのままもう一度眠ったほうがいいのはわかってたけど、起きてnoteを書いている。
子供の頃、雷で目が覚めると、母が寝ている部屋に行った。
(父の寝室には行かなかった、だって父は雷くらいじゃ起きない)
母の布団にもぐりこんで、一緒にラジオをきいてると、また雷が光る。
大きな雷が落ちて、停電してラジオが消える。母はラジオが大好きなので、心から落胆する。
ラジオがないと眠れないわ、と嘆くのだ。
私は、お母さん、ラジオ聴いてちっとも眠ってないじゃない、とチャチャを入れる。
扇風機も止まってしまい、蒸し暑い夏の夜、益々眠れなくなる。
母は冷蔵庫の心配をし始める、長く停電すると食べ物が悪くなってしまうからだ。
今は冷蔵庫開けないのよ、と言われるけれど、そう言われると麦茶が飲みたくなる。
やっと目が覚めたらしい父が台所に入る気配がして、母が父にも冷蔵庫開けないで、と言うと
父が、だって喉が渇いた、と怒って言う。
じゃぁ長く開けないでね、という母に、そんなことわかってる、とまた怒る父。
私は便乗して父と一緒に麦茶を飲み、母は兄の様子を見にゆく。
あの頃、真夏でも明け方頃はひんやりとして、気温が低かった。
母は明け方に体が弱い兄の部屋に行き、薄い布団を掛けなおした後、私の部屋も覗いていた。
見るからに健康で、日焼けした私のおでこを撫でて、黙っていた。
私は起きていても、寝たふりをして、おでこを撫でられていた。気持ちがよかった。
ゆえに今でも子供が寝ていると、頭ではなくて、おでこを撫でてしまう。
昼間にひどく怒ってしまった日などは、謝りながら撫でると私の心が落ち着く。
寝たふりをして、聞いてくれてるといいなと思う。