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35. 自分らしさって何なのよ?

自分らしく働く・生きる、自分らしい仕事を!とか『自分らしさ』というワードに苦しめられることはないだろうか?

わたし自身は、20代と30代半ばくらいで『自分らしくありたい病』におかされていたことがある。(ちなみに今はこの病が完治した感ある)

ここ数年、ダイバーシティ、多様性、女性活躍推進といったような動きが急速に進む中で、この『自分らしさ』というワードがセットになっていることが多いように感じるけど、同時にこのワードがひとり歩きしているような気もするんだけど、どうだろう?

そもそも、自分らしさって何よ?と。

みんなと同じような仕事してるとか、大したことしてない自分ってつまんない人間なのかな・・・とか思っちゃったり。

好きを仕事にすることが正なのか

好きなことを仕事にしている人は眩しい。自分らしさが炸裂している感がある。

人材業界で働いていた数年前、求人広告を作るときによく見出して使っていた、好きを仕事に♪というフレーズ。今なら絶対に使わないんだけど(笑)当時はちょっとクリエイティブっぽい業務内容だったり、キラキラした業界(広告とかアパレルとかヘルスケアメーカーとか)の求人には多用していた。そのほうが応募数が多かったんだけど、いつも作りながら違和感があった。

わたし自身の実体験から、好きなことを仕事にすることが良いわけでもないんだよなーと思っていたから。

若い方は知らないと思うけど、わたしが大学生の頃(20年前くらい)はカリスマ店員というのが流行っていた。当時、服が好きだったわたしは大学を卒業してからアパレルショップに勤めたのだけれど、わかりやすくカリスマ店員になりたかった(ただのミーハー)。

自分が好きな服を人に勧めて、バンバン売れる、わたしのところに服を買いにきてくれる人が後を絶たないとか最高じゃないか!!!と思った(ほんと、ただのミーハー)。

今考えると浅い・・・安直な・・・と思うんだけれど、まあ、そんな若かりし頃の自分も今となってはかわいらしいく思えるし、恥ずかしい時代があってこその今!

で、大好きな服に囲まれる生活を送っていたわけなんだけど、当然自分の好きな服だけを売るわけでもないし、ノルマもあったし、店頭に立つために自分が着る服も限られたし、バックヤードの仕事では非力なわたしでは持てないような(デニムが何十枚も入った)段ボールを持って階段の上り下りをしなくてはならず腰も痛めたし、オシャレな人なんて世の中にゴマンといるからとてもじゃないけどカリスマは無理・・・・とか、何よりも給与が激安だったため(結局収入もわたしにとっては大きかった)、自分のあらゆるリミットと思い描いていたのとは全然違う現実を思い知った。

そしてある日、セール中に服を畳んでいたときにふと、「わたしはこのまま一生服を畳み続けて終わるのだろうか?」と考えてしまったのがきっかけで、結局その1年後にお店を辞めることになった。

長く続けることで別の道も見えただろう。バイヤーになるとか店長になって店舗拡大するとか。でも、理想と現実が違い過ぎて、わたしは好きを仕事にすることを目指すのは止めた。

その後は、色々な仕事についたけれど、自分の好きなことよりも自分のできることを仕事にしたほうがやりがいも持てたし、楽しかったし、成長も感じられた。

自分らしくあろうとする不自然さ

好きを仕事にすることは早々と止めたわたしだったけれど、自分らしくありたい病は長く続いていて、自分らしく個性を活かして働きたい、生きたいと思っていた。

だけど、そもそも「自分」というものもわかっていないのに、自分らしくしようとしてカラ回っていた感がハンパない。

個性的に生きている人を見て、あんな風になりたいなーと追ってみたりしたんだけど、そもそも誰かの後追いをすること自体、自分らしさからはほど遠いし。

自分らしさを意識すればするほど、自分からかけ離れていくもんだ。

自然体でいよう!と意識すると不自然だったり、オシャレしよう!と思ってとっておきのコーディネートが案外ダサかったり、有益なツイートを!noteを!って書く文章に全然いいねがつかないとかね。

〜であろうとすればするほど、作為的になってしまうのが不自然さをもたらすのだと。

夢中であるときが一番自分らしいんじゃない?

何者かになろうとするよりも、好きか嫌いかわからんけど目の前のことに夢中になっているとか、没頭しているとき、他の人からの目線を考えることなく、自意識が働いていない状態、目の前のことをやるという行動の積み重ねがその人らしい姿や形を表してくれるのではないだろうか。

自分らしさを作るのは、案外地味なプロセスなんじゃないかな。

わたしで言うと、わたしはミートキャリアのサポーターとして日々キャリアカウンセリングを行っているわけだけど、人の話を聴くのが好きとかカウンセリングが好き!というわけではない。ただただ、目の前の相談者のひとに合った仕事とか働き方って何だろうな?と調べる&考えることに没頭して一番良い情報を渡したいなと思う。こういう地味な行為がわたしをカウンセラーにしてくれているのかな、って思う。

自分の出来ることを磨いていく喜び

苦手なことや嫌いなことを克服するために一生懸命やることは素晴らしいけど、伸び代はそんなに無いんじゃないだろうか?

それよりも、自分の出来ることを淡々とやっていく、工夫したり、別の出来ることをかけあわせていくことで、もっとうまく出来たりするかもしれないし、やりがいや楽しさ、喜びを感じられるだろう。

やっぱり自己を知ることが大事

じゃあ、自分って何が出来るのかな?と考えてみてほしい。

自分が出来ること、普段苦なくやっていることって、自分を客観視できていないとわからない。

例えばわたしだったら、年齢の割に転職回数が多い人、人見知りしない、人から嫌われるの気にならない、人と何かのマッチングが得意、お節介を焼きがち、犬を飼っているから犬に詳しい、占いが出来る、リモートワーカーとかかな。

今となっては自分らしく生きたいとか働きたいとか自分らしくありたいと考えることさえ皆無のわたしだけど、これら全てが今やっている仕事、複業に繋がっていて、たぶん、側から見た『わたしらしさ』を作ってくれているのではないかな。

自分らしさの呪縛から解き放たれたのは、わたしの場合散々自分に向き合った過去があるからだ。

もし今、自分のやりたいことがわからないな、とか自分に合った仕事って何だろう?と考えている人は、まず自己理解を深めることからスタートしたら良いなって思う。地味なんだけど己を知るのが一番!自己分析をするっていうのが手取り早いと思う。


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