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現役画家が教える、画家になる方法【保存版】
画家として今まで20年近く活動してきた私が、画家になる方法は色々あれど、こういう事はしておいた方がいい、効果的だった、損しないよ、という内容を書きます。
今まで全く発表活動をしたことがない人に向けてます。そして画家のみならず、〇〇家として個人で発表活動している方全てに響く記事になると思います。
「画家を名乗ったときから、その人は画家だ。免許などないから。」
「方法は教わるもんじゃない。自分で見つけないと意味がない。」
世の中の画家たちに尋ねると90%以上この回答が返ってくるはずです。
その通り!と思う反面、ちょっと乱暴すぎる…とも思います。
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本当に誰も教えてくれません。
教えてくれても、それが本当に効果のある方法かどうかもわからないので、よく失敗しましたし、自分にとって意味のないことを延々として損をたくさんしました。
基礎的な事や、効果的な事を知りたい。
そんなニーズはあるかもしれないと思うので、基礎からまとめてみました。
0.なにを持って画家と言えるか
ここ、結構曖昧なので私なりに定義してみます。
「継続的に平面作品を描き、発表をする人」を画家と定義します。
一般的には、油絵、水彩、日本画、アクリル、ペン画など着彩、描画材を用いて、表現する人のイメージですが、iPadで描いた絵をプリントアウトして展示して、その人が画家を名乗りたければ、画家を名乗っていいと思います。画材や表現媒体は特に関係ありません。
今回は作品を売る、売らないについては言及しません。売るからプロ、売れないはアマチュアという線引きもしません。このテーマ一つで話がこじれます。無視して進めます。
では、会場を確保してみましょう。
準備編
1.展示会場は作品を準備する前に予約しよう
画廊/ギャラリーには企画画廊、貸し画廊の2種類があります。
企画はオーナーが選んだ画家の展示企画をするので、場所代はかかりませんが、貸し画廊は、レンタルスペースで基本お金を払えば誰でも展示できます。
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オススメは、作品を描き溜める前に一年後の予約をしてしまうことです。
私が展示を決める時も作品がなくても、まず場所をおさえるところから始めます。まずどんなギャラリーがあるか見に行って、雰囲気が良さそうなギャラリーのオーナーかスタッフに話をしてみましょう。「いつ頃空いてますか?」はじめはこれだけでいいです。印象よさげなら「検討してまた来ます」か「予約します!」と決めてしまえばいいでしょう。
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会場をおさえれば、活動の半分はもう決まったようなもんです。
あとは描いて、色々準備するだけです。
この段階で画家を名乗ってもいいです。
「今度あのギャラリーで展示する予定の画家です」と。
2.名刺を作る
画家としての説得力をつけるため、物を準備するのも大事です。
街の印刷屋で相談するのもいいですし、自分で作って入稿するのが一番安上がりですし、何より勉強になります。センスがいい他人の名刺を参考にしてみましょう。
デザインはとりあえず簡素でいいです。オススメは裏に自分の作品を印刷するのもありです。
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私はMacのAdobeillustratorで作りますが、今はスマホアプリでも簡単にできると思います。私は良くiphoneやipadに入っているKeynoteをつかって簡単なハガキなどのデザインをしてます。全然、問題ないです。
印刷業者はプリントパックが安くて、早くてオススメです。
3.SNSを始めよう
なんだかんだ言って、今やっていない人はいないくらい、皆やっています。
展示の案内も無料でできるし、作品ポートフォリオとしていつでも見せられるのがいいです。
「しっかりとした個人HPをつくるのが信頼に繋がる」という人もいますが、私はSNSだけでも問題ないと思います。以前作ってましたが、辞めました。
様々ありますが、今画家にとって手応えがあったのはInstagram。自分の作品が海外に拡散する可能性もあります。私は一度海外のまとめサイトに絵を紹介され、急にフォロワー増えたことがありました。
周りにはインスタからギャラリーから声がかかった人もいますし、私はインスタを前もってチェックされ、CDジャケットの仕事をもらったことがあります。
マストでやるべきでしょう。
人によってはX。Xに関しては、キャッチーで拡散しやすい絵なら広がりやすいですが、小難しい絵に関しては反応は、ほぼない感じです。
著名な画家さんのアカウントもXではそこまで伸びてないのをよく見ます。画家とX、相性は△だと思ってます。
4.DM(案内ハガキ)を作ろう
人に頼むこともできますが、自分でやってみましょう。
スマホでちょっと頑張ればできなくはないです。
本格的にやろうとと思ったら、Illustrator。
在廊日は必ず何日か決めて、ちゃんと記載します。
人によってはSNSで広報するので、お金もかかるし案内ハガキはいらないという意見もわかりますが、やっぱり物として残るほうが断然オススメです。
直接手渡ししたり郵送したりすれば、印象に残りやすいですし、お店に置いてもらう時に、顔を覚えてもらえるチャンスが増えます。
実際、店長から「壁面にスペースが空いてるから、展示してみる?」なんて話が出ることもありますし、どこにチャンスが転がっているかわからないですよ。
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5.DMをどこに送るのが効果的か
初めての場合は、知り合いだけで十分です。
ただ、おすすめとしては、前述のカフェやギャラリーに挨拶がてら「何部か置いていただけませんか?」とお願いして、顔を売ることです。都合が合えば、オーナーが個展に足を運んでくれることもあり、次のチャンスにつながる可能性もあります。同様に、美術館にも同じことが言えます。ただ郵送でも構いません。
展示が2回目以降の場合は、前回来てくださった方(住所を書いてくださった方)にDMを送ります。
下記のVIPには、きれいな封筒に一筆添えてDMをお送りしましょう。
・以前、絵を購入してくださった方
・その他、次の大きな仕事につながる可能性がある方
こうした方々には、差をつけておくことが大切です。
もちろん、来場して住所を書いてくださった方には、お礼状をお送りいたします。
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思考編
6.グループ展か個展か
私も学生時代は、仲間内でのグループ展からスタートしましたし、初めてなら経験としてやっておくのが良いと思います。ただ、結論としては、個展が一番です。
自分の好きなように進められるうえ、何より責任感が全然違います。
グループ展では、役割分担が面倒なこともあります。「私はDMを作るので、配布をお願いします!」とか、「私だけ作業が多くない?」とか、若い頃にはよく揉めていました。
制作以外のことを考える必要も増えるので、制作に集中したいのであれば、やはり個展が一番だと思います。
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下記メンバーシップ限定です。
7.金をかけた方がいいもの3選
みんなのフォトギャラリーに絵などアップしてますので是非使ってください!「夏目にーに」で検索ください