たかが読点(コンマ)、されど読点(コンマ)③
Hallo, Guten Tag!
いつもの書き出しのドイツ語。
この中にあるコンマ、これは一息付く合図です。
Hast du keinen Hunger?
Doch, habe ich Hunger.
・・・という生徒さんの答えを聞いて思い出しました。。
どうやら1年以上前に書いた、深掘りドイツ語でのコンマの話が、尻切れトンボになっていたことを。
ちなみに上記のドイツ語の質問に答えている文は間違っていますが、定動詞が第二位の位置にありません。
コンマで一度、文が切れているわけですからそれ以降から再び仕切り直して1番目、2番目と考えていく必要があります。
つまり、
Doch, ich(1番目) habe(2番目) Hunger.
さて、そのコンマの話。
以前に書いたのがこちら。
たかが読点(コンマ)、されど読点(コンマ)② で書いた続きの予告。
放置して一年。
思い出したついでに今日は続きを書いてしまおうと思います。
ルールの衝突
さて、買い物リストのように単語を羅列するときにコンマで区切っていくということを以前に書きました。
例)Zwiebeln, Möhren, Rettich (玉ねぎ、人参、大根)
また、oder(〜や) und(〜と)で繋ぐ場合にコンマは不要です。
例)Obst und Gemüse (果物と野菜)
加えて、ペアコンマでおまけ(補足)部分を囲む、ということを書きました。
例)Julia, meine Kollegin, möchte dich mal kennenlernen.
(ユリアが、私の同僚なんだけど、一度君に会いたいって)
『私の同僚なんだけど』が補足部分としてコンマで挟まれています。
では、
上記のような補足部分が文中にあり(コンマ使用)、さらにundと結び付いている場合(コンマなし)は、どちらのルールが優先するのでしょうか。
例)Er hört viele Podcasts, vor allem Krimis und spricht gern darüber.
もしくは
例)Er hört viele Podcasts, vor allem Krimis, und spricht gern darüber.
(彼はたくさんのポッドキャストを聴いてて、多くは推理小説なんだけど、それでそれについて話すのが好きなんだ)
正解は、undがあってもコンマを使う、でp下の方の例文が正しいのですが、undやoderを使う場合にコンマは使用しない、というルールに文中の補足部分を囲うペアコンマが優先する、ということです。
文献引用・住所などにまつわるコンマはあまり需要もなさそうなので今回はカットしますが、よく使うコンマの使い方で覚えておくと便利なものを書いておきます。
日常のコンマ
日本語でも手紙を書くとき、後付に日付や名前を書くことが多いと思いますがドイツ語で書く場合も、文面外のヘッダー部分に記すことになります。
ただ、日付と名前を記す日本と異なり、この部分には日付とこの手紙をしたためた場所を記します。
その際、場所と日付の間にはコンマをつけることが一般的です。
例)Berlin, 10. 09. 2024
曜日を含む日付を書くときには、曜日と日付の間にコンマが入ります。
Heute ist Samstag, der 26. 10. 2024
おまけ
ちなみに Kommaの複数形は
Kommata
コマッタな。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。