小さくても大変だし、大きくても大変。
女性の足のサイズって平均が23.5cmらしい。
これを知った時、思わず「嘘つけよ!」と誰に対する怒りなのか解らない雄たけびを上げたよね。おっぎゃあ!!
身長が女性平均ぴったしな158cmの私は、どうしてか不思議なくらい足のサイズが釣り合わない。25.5cmの大足で、甲も部分も大分広くて高い。安心して履けるのは25.5cmの3E。
これが中々、探してもない。
大きなサイズ専門の靴は何故だか好みのデザインが無かったり、サイズの方だけ問題なくても、甲の部分は3Eじゃなかったりと、痒いところに手が届きそうで届かない。
それじゃあ普通のお店で探しまくれば良いかと言えばそうでもなく、一時期増えていた大きなサイズまで展開していたブランドやシリーズの取り扱いが無くなり、ここ数年はそもそも24cm以上の靴が店頭から消えてきている。
しかも、ヒールの高さがある靴や先のとんがったデザインの靴は、一番大きなサイズで24cmまでしか作られていないか、甲の部分が嫌に狭くて履けないかのどっちかが多い。微かな望みを駄目元で託して、試着の度に「うん。知ってた。はいらないって知ってた。」と涙をのむのだ。
私の母は、足のサイズが22.5cmと言う小ささでよく二人で「足して二で割れば平均なのに…」と苦々しい顔をする。
母は母で「小さすぎてサイズが無いのよ!」とこっちも、靴屋の梯子をしながらひたすら探せど見つからず、常に親子で靴難民をしている。
お互いに、特に冠婚葬祭の時に履く靴に関しては鬼門中の鬼門だ。サイズで探すハードルが上がるのに、そこにマナー的な意味の良い悪いを加味すると高いハードルが更に上がるから。
そもそも冠婚葬祭で大手の某ブランドですら、24cm以上の冠婚葬祭用の靴は生産しておらず店頭に置いていない。お祝いや急な不幸があった際に、駄目で元々期待もしていないけれど、念のため!!と店舗に駆け込み訪ねてみても毎回貰える回答は「一番大きなサイズで24cmとなっております」。
知ってた!解ってた!!
じゃあ、逆に私のサイズは?と母が尋ねてみれば、「そのサイズは既に売り切れておりまして…」
……うん。
人間、大きくても小さすぎても大変だ。
大は小を兼ねる、なんて言葉もあるけど実際には兼ねない。兼ねないどころか、大も小もお互いに大変過ぎて悩みになる。
数年前までは結構色んな靴屋さんやブランドで大きなサイズ展開があったのになぁ。こうして中々靴の処分や入れ替えが出来ないのだ。だって、新しい靴がそもそも手に入らないから。
最近は、もういっそのことオーダーしちゃった方が早いかなぁと考えている。お金は掛かるけど、常に靴屋を梯子したり頻繁に覗く手間はなくなりそうだよねぇ。ううむ、悩ましい。