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正気

私は朝から人様に「気が定まっていない」などという言の葉を投げてしまいましたが顔から火が出るようだ
己を振り返れば余程酷い有様であり『気がふれている』状態です
コチラの方でも綴りましたが

気とは実に日常的なものです
元気・活気・気が合う・気合を入れる・気味が悪い 等々…
別に特別なものでは無い
元気を分けてもらいにエネルギッシュな人の元に赴けば気に当てられてしまい逆効果なんて事はどなたでも経験があるはずです
用意が出来ていなければ分けてもらうなど出来ないのです
素晴らしいアーティストは最高のパフォーマンスで観客を何処かへ連れて行こうとしますし観客もそれに備えていますから元気をもらえます
エンターテインメントとは最高の気の循環なのです
しかし其処に有るのは動的な気でありコチラもある程度の元気が必要

では静的な気の充足は何処で行うのでしょう
寺社や杜に嘗ての日本人は癒され満たされました
穏やかな河や海がその役目をしてくれる時もあります
ただし海は1月の下旬や盆に時化の際には人を寄せ付けない
河も大雨で濁流となり牙を剥く時もあります
山は森を抱えながら同じく二面性を持ちます

万物は流転し同じ所に留まらない
変化を怖れず時節に耐え
運気に一喜一憂する事なく
大きく広くしかし繊細な自分の目で観て
喧騒と静寂の間で耳を澄まし
寒暖に怯える事無くあらゆるものに触れ
風に乗るあらゆる香と匂いを嗅ぎ分け
全てに感謝し「頂きます」と食し
五感を研ぎ澄ます

実に単純で実に困難な話なのです
我々は邪念や欲望がありますからね

しかし捨てる神あれば拾う神あり
我らは八百万の神々の子らです
何一つ粗末に扱うことは許されませんが
塵芥にも神はおわすのです(因みに素戔嗚尊です)

気を整え己に恥じぬことを『正気』といいます
『正気』を保って成すべき事を『行』い
真っ直ぐに信じる『道』を進むことが肝要です

私は『行』をこなすのに四苦八苦する有様です
これでは『正気』など保てない
『道』に迷うのも文字通りの道理というものです

大陸の文天祥へ思いを馳せ〆たいと思います
天地有正氣 雜然賦流形
下則為河嶽 上則為日星
於人曰浩然 沛乎塞蒼冥
皇路當清夷 含和吐明庭
時窮節乃見 一一垂丹青
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是氣所磅礴 凛烈萬古存
當其貫日月 生死安足論
地維賴以立 天柱賴以尊
三綱實系命 道義為之根

嗟予遭陽九 隷也實不力
楚囚纓其冠 傳車送窮北
鼎鑊甘如飴 求之不可得
陰房闃鬼火 春院閟天黑
牛麒同一皂 鷄棲鳳凰食
一朝蒙霧露 分作溝中瘠
如此再寒暑 百沴自辟易
嗟哉沮洳場 為我安樂國
豈有他繆巧 陰陽不能賊
顧此耿耿在 仰視浮雲白
悠悠我心悲 蒼天曷有窮
哲人日已遠 典刑在夙昔
風檐展書讀 古道照顏色 


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