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【5日目】さいはて巡り(2024/08/21)

本日の行程

納沙布岬へ

習慣といえば習慣だが、この旅ではだいたい7時には目が覚めている。テレビをつけると首都圏はすごい雨だったようだ。また何時にそのコーナーをやっているか知らないが、毎日のようにonちゃん体操を見ている。という事で9時前に荷物を片付けて行動開始。チェックアウトして駐車場に向かうと、びっくりするくらいの快晴。そんな中、まずは現時点で日本の最東端である納沙布岬に向かうこととする。納沙布岬は根室の市内から東へ20キロくらい。車でおよそ30分くらいといったところか。コースは半島の南側を回るコースと北側をコースを回るコースと2通りあるので、行きは南側のコース、帰りは北側のコースを回ることにした。だいたい「岬」は突端であるから、どんどん最果ての雰囲気が満載になるのだが、南側ルートは、そこそこ集落があるし信金まであるので、そこまで最果ての感じはしない。集落を見ながら想定通り30分ほどで納沙布岬に到着。どこの岬もだいたい同じで、食べ物屋が2軒とおみやげ屋が1軒と岬テンプレートで並んでいる。

納沙布岬に行く途中にいくつかある
納沙布岬

ラッコがいる

正直、岬は突端というだけで、何があるかと言われるとだいたい何もない。ただ納沙布岬は目視で歯舞群島が見ることができた。一応灯台までいって戻ってきて、そろそろ根室に戻ろうかと思ったところ、アベック(死語)の2人が海を指さしながら何やら騒いでいる。

納沙布灯台
分かりやすい碑
歯舞群島の水晶島(たぶん)

何を叫んでいるか聞いたところ、どうやらラッコが見えるらしい。さすがに野生のラッコを見る機会などないので、急いで車に戻り望遠レンズに付け替えてラッコを追ってみた。ファインダーごしで黒く浮いている物体を捉えてみたところ、確かにラッコだ。ぷかぷか浮いている。ひとまず何枚か撮ることとする。しかし、現金なものである程度、撮ったら「もういいか」となる。という事で、取れ高も十分だったので、車に戻ることとする。戻る途中に海を見ると常時、海上保安庁の巡視船が監視しているのが見えた。まぁ、諸問題はあるのが、事実上の国境は存在するんだなと感じる。

ラッコの向こうも歯舞群島の萠茂尻島(たぶん)

北方領土資料館

このまま根室に戻ろうかと思ったが、時間もあるし、すぐ隣の「四島のかけ橋」のモニュメントと北方領土資料館に寄ることとする。モニュメントは写真のとおりで、なんとも感想がない。

四島のかけ橋

という事で北方領土資料館に入ることとする。が、入った瞬間に出迎えたのは、トドの剥製がお出迎え。ぱっーと1階を見渡したが、納沙布岬付近の動物の剥製がいくつか展示されていて、北方領土の資料館じゃねーのかよと突っ込んでみたくなった。ふと受付のお姉さまから声をかけられて「日本本土四極最東端出発・訪問・到達証明書」なるものを無料で発行してもらえるという事で、ありがたく頂戴する。明後日行く宗谷岬に行くと稚内駅でもらえるらしいので、集めてみるのもいいかな。

剥製だらけ

根室へ戻る

今日はこの後、これから野付半島を経由して斜里に行き、今日の宿である北見に向かう予定。という事で、納沙布岬を後に半島の北側のルートを経由して帰ることとする。と、駐車場が出ていきなり大きいタワーが目に入り、営業はしていないがどうやら、オーロラタワーというらしくコロナ以降、休館しているそうだ。道内のオホーツク海沿岸は意外とタワーが多くここもその1つだろう。しかし、ほとんど廃墟だな。

廃墟になりかけのオーロラタワー

タワーを横目に根室に帰るのだが、南側と違って北側のルートは集落どころか家もなく、曲がりくねった道が続いている。根室市街まで風景は変わらず対向車もほとんど来ない。南側と北側でこんなに違うものかと感じる。根室に戻ったのが11時すぎで、今日のこの後の行程を考えると食事ができるところがなさそうなため、時間は早いが根室で昼食をとることにする。さて、何にしようかと考えたが、昨日は焼肉で、今日は北見のトリトンに行く事にしているので、それ以外で何かないかと思案。なかなか思いつかずにいた所、そういえば根室にモスバーガーがある事を思い出す。別に自宅付近にもモスバーガーがあるので、そこで食べればいいじゃないかと思うものの「日本最東端のモスバーガーを食べてきたんだぜ」というは会話の尺を稼げるので、行ってみる事にした。根室のモスバーガーはスーパーの中に店舗があり、当たり前だが味も値段も関東と同じ(だと思う)なので、特に感想はなし。食事も終わりこれから野付半島に向かうこととする。

モスバーガー根室店

野付半島

野付半島と聞いて、知っていても、行った事があるという人はそれほどいないのではないか。何故なら、本格的に何もないから。では何もないのに何故行くか?と聞かれれば「地図で面白い形をしているから」という以外の理由はない。野付半島は例えばGoogle Mapで見ても極めて特徴的な形をしており、全長約28kmにわたる砂嘴(さし)の半島で、突端まで行く事はできないものの途中20キロくらいまでは車で行く事が可能。じゃあ、そこまで行ったからと言って何があるか言われると、やはり何もなくただ「最果て感」は存分に感じる事ができる。

野付半島

話はちょっと外れるが、昔、中国にいったときに万里の長城にいき、帰国後、友達から「万里の長城はどうだった?」と聞かれて「どこまでも続いていた」と答えたら「そんなの当たりまえじゃん」と言われた事がある。この友人は中国には行った事もないのに「当たり前」という根拠は何か?と疑問に思うようになった。何がいいたいかというと「何もない」と言われた場所を実際に自分の目で確かめるというのも、旅の目的としては大事だと思う。然るに今回の野付半島の「何もない」も自分の目で見るのは、昨日見た綺麗な摩周湖と並列に旅の一部として認識している。

で、御託を並べてみたが、野付半島を往復で40キロ走ってみたが、やっぱり何もなかった事が確認できた。

斜里町

野付半島を出たのが14時すぎ。今日はこの後、斜里町に住む同僚に家に行くこととなっている。この同僚は当社がテレワークに切り変わった事を気に斜里町へ移住しており、毎年、この時期に会っている。カーナビで確認したところ、野付半島から約70キロ、時間にして1時間半弱といったところか。という事で野付半島を後に国道244号の山道を抜け、同僚が最近購入しという家に到着。事前に聞いていたのは、斜里町の移住サイトの素材撮影をしてほしいとの事だったので、斜里岳をバックに家族写真を何枚か撮影する。話を聞けば民泊もはじめるとの事で、テレワークで移住すると色々と可能性が広がると感じる。ちなみに道内には知り合いが多くいるが、毎年訪ねていく際には地元の銘菓の「鳩サブレ」をもっていっている。後で聞いたら、最近、なんかのドラマで「鳩サブレ」が出てきたらしくご近所に配ったところ盛り上がったとの事だった。やはり鳩サブレは偉大だな。

同僚というかマブダチのご一家

天に続く道

今日の宿は北見。同僚の家を出たのが17時前で日没まで少し時間があり、別に北見で誰かと約束している訳でもないので、少し寄り道して「天に続く道」に行くことにする。北海道は直線的な道路が多く、起伏がある道であれば、写真のような場所は多い。呼び名は違うが上富良野の「ジェットコースターの道」も同じような感じ。ただ「天に続く道」は全長が28キロもあるらしく、確かに天に続きそうな感じはある。また、日没時間も当たったためオホーツク海に沈む夕日を見ることもできた。

オホーツク海に沈む夕日
天に続く道

トリトン

斜里の天に続く道を出たのが18時半くらい。斜里からだと約80キロ、1時間半くらいで到着できる計算なので、20時前後には北見に到着できるだろう。実は道内を走るのにこの距離感は非常に重要で、渋滞がないため計算しやすいものの、この感覚がないと結構、痛い目を見る。斜里から国道334号線を走り美幌を経由して北見の回転寿司のトリトンに到着。時計を見ると20時丁度くらい。計算通りというところか。ちなみに昨日の根室のように、地方都市は夕食の時間帯とそれなりの街を事前に調べておかないと簡単に夕食難民になってしまう。平日の20時過ぎだし、1人だしすぐ食べられるだろうと思っていたが、なんと8組待ち。さすがトリトンといったところか。それでねも30分くらい待機して席に通される。この日は何故か無性に茶碗蒸しが食べたくなったものの注文用のタブレットでは「準備中」の文字。そこそこ寿司も食べきって、仕方なく帰ろうかと思ったところにようやく発注可能となり、なんだか茶碗蒸しがデザートのようになった。

平日も8組待ちのトリトン

5日目終了

トリトンを出て10分くらいでホテルに到着。今日の宿は毎度おなじみのルートインで、5~6年前に1度泊まったことがある。いつものように旅装を解いて、会社PCで炎上案件がないかチェック。今日という日を振り返れば納沙布岬、野付半島と「さいはて巡り」の1日だったなという気がしてきた。という事で、規則正しく0時には就寝。明日は稚内に向かう。

走行データ
走行距離 329km/1469km
平均速度 43.9km/h
平均燃費 27.3km/L

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