プログレの名曲「babel」をカバーすることについての思い入れを綴ります
恥御殿のレパートリーに
「babel」という曲があります。
その曲をカバーして
これまで3回演奏したことにまつわる
アレコレを書きますね。
◆babelは、
ベルギーのプログレバンド、cosの曲。
babel / cos
https://youtu.be/34fC9vBfBB4
スキャット四重奏から始まって、
70's〜!!って感じの
(私としては「宇宙刑事ギャバンのテーマ」
を彷彿とさせる)
乾いたカッコいい演奏が続き、
拍子は4拍子から3拍子、
そしてまた4拍子…とめくるめく変遷を遂げ、
まさかの高音ボイスとギターの
ユニゾンがピーク。
原曲では、狂った演奏のまんま
フェイドアウトしていく…。
歌詞はないのに、
まるで乾いた荒野をひたすら走る
ロードムービーを見ているような…
そんな世界を
想像させてくれる素敵な音楽なのです。
◆すごく好きでたまらなくて、
この世界観を表現したい、けど
カバーは無理だろう…と
思ってたんだけど、
2015年に長女を授かったときに
“もうステージに
出られなくなるかもしれない”
“…だったら、無理なことをやってみよう”と、
バンドメンバーに相談して、
演奏することにしました。
◆その時の映像
①恥御殿さるフェス2016
https://youtu.be/AnJJAJW2vTk
…わたし、はじめの音を外してるし、
力んでる🤣
…最後かも!の決意だったし、
やっぱりハードル高いとこに
挑戦してたものね。
(山は高い方が登りがいある!と信じてる)
このときのイベントテーマが
“産業革命”だったので
工業地帯の労働者の姿に
babelの曲を重ね、
工場労働といえば…の
“ラジオ体操”を振付に組み込んで
初めて演奏したのでした。
練習中は妊娠後期で動けなかったから、
稽古場に牢名主みたいにw
座布団積んで
座ったり寝転んだりしながらとりまとめ。
ダンサーのみんなに
ラジオ体操から好きな動きを切り出してもらい
それをコラージュして、
振りを作ったんだよねー。
ラジオ体操×70'sプログレ、
蓋を開けてみたらすごくカッコよくて。
それまでの恥御殿にはない
“媚びない”感じのものができてね。
作りたいものができて、
嬉しかったな。
◆② 恥御殿「babel」at BLITZ 2018
https://www.youtube.com/watch?v=WheDv7TnKt0&t=778s
2度目の演奏。
良いご縁をいただき
マイナビ赤坂BLITZという
大きなハコで演奏した時の。
テーマを「航海」にして
衣装はセーラー襟で統一の
マリンスタイルでやりました。
「お客さんにも笑顔で、
しかし媚びない選曲で行こ!」
という気持ちもあった。
どうですか、この皆の堂々と
伸び伸びとしたステージ…!!
(手前味噌w)
フルート松村拓海ちゃんの
クールなソロが渦巻いていて
またカッコいいのよ!
映像だと整音されてしまうけど、
生で聴いた時の、
あの呼吸の混ざった
雄々しい音、サイコーだった♪
私ものびのびできて、
とても気持ちよかったー。
対バンした往年のビジュアル系バンド
「AURA」のみんなのれっずさんから
この曲をすごい褒められた!
(光栄!)
あとお忍びで来てた、友人の
プロミュージシャン
にもステージ全体をすごく褒められたw
そして「あの(babel)選曲は
ダンナちゃんでしょう!」と言い当てられた。
…そうそう、うちのオットは
かつて、60年代あたりの
アンダーグラウンド音楽が好みで、
彼が色々聞いてるのを横で聞いてて、
その中で私がビビビ⚡️ときたのを
深く聴くようになる…ということが
よくあり。
babelも、そういうののひとつでした。
旧知の仲だからわかる、だわね。
◆そして現状の最新バージョンがこちら。
③恥御殿「babel」2020
https://youtu.be/j73BTcHKVjw?t=598
嬉しかったのが、
冒頭のスキャットが
2人→3人にバージョンアップしたこと。
私と参助さんの間に、
ギターのてぬぐい伊藤さんの
声が重なってます。
ちょい山下達郎似の、優しい声。
…私は譜面を上手く使えないので
歌詞しか見ないで
音は感覚で理解して歌ってます。
4重になってるスキャット、
全部やれたらいいなと思いつつ
意味をなさない言葉4パターンを
耳コピで、カタカナで書いて
用意してたんだよねー。
リハでいとうさんが
「スキャット増やした方がいいでしょ」って
私のカタカナメモ見て、
サッと声入れてくれて
(↑実はオトコマエ!いとうたくや)
cosのあのカッコいい演奏に
またひとつ近づいた!って
すごく嬉しかったの。
この2020年のライブでは、
オリンピックになぞらえて
紅白のユニフォーム作り、
みんなでスポーツ選手に扮して
お送りしました。
この時の演出には、
山田参助さんが勧めてくれた
「セックス・チェック 第二の性」
っていう(ロマンポルノ…?
無茶苦茶で面白い。緒形拳が狂ってる!)
映画から
ヒントをもらいました。
陸上の世界大会で優勝するため
命が縮まるくらいのしごきを受ける
主人公がホントつらそうで…
(その前後の展開もトンデモで…
あーまた見たい)
そんな、ストイックな特訓を
重ねて見てもらえたらいいな!
後半のクライマックスでは、
トランペッター松尾くんが、
“東京オリンピックのテーマ”の
重要なフレーズを挿入!
映画からのインスピレーションと
このイベントテーマの
“オリンピック/ロクリンピック”が
絶妙に絡まり合って、
密かに誇らしかったりもします。
◆変化を重ねる
恥御殿版、babel…。
これからも、
場所やテーマ、加わる楽器によって
様々な表情を見せてくれる事でしょう。
「バベルの塔」の意味は、
Wikipediaによれば
“天にも届く神の領域まで
手を伸ばす塔を建設しようとして、
崩れてしまった(神に壊された)
という故事にちなんで、
空想的で実現不可能な計画の比喩
としても用いられる”
ですって!
ンマァ、自分のおこないの事を
まんま表してるじゃないのよ!
と再確認した次第です(おそいw)。
恥御殿の演奏の中でも
じつは人気の高い、この曲。
また皆さんの前に登場する時には
ぜひその表情の変化も
お楽しみくださいマセ。
マニアックなワタクシのひとり語り…
お付き合いいただきまして、
ありがとうございました♪