やっと

先週の土曜日、YouTubeでドライブデートしているものを観た。女優さんとYouTuberのコラボ動画でおすすめ欄に出てきたので何気なく観たのだが、他愛のない話をしていた。

「中身のない話をしているね」
「それがええんや」
「あと3時間はドライブできるわ」
「じゃあこの動画終わったらしようや」
「いいよ」

と本当にいい感じになっていたのを観て久々にキュンときた。学生時代の感じを思い出してこっちまでキュンキュンわくわくした。そして、自分とは程遠い恋愛をやっとしたいという気になれた。私もいい感じになった時していたなぁ。イチャイチャしたいなぁ。いい人いないかなぁ。

マッチングアプリで出会った人の中にいい物件なのに彼女も欲しいと思っているのにできない人がいた。その人は『いい人』で、平等に人を愛することが出来るから彼女側から飽きられなかなか長く続けられずにいるらしかった。私も彼と話した時は、『いい人どまり』になりそうだなという印象はたしかにあった。さらに寂しがり屋だったからそうでない自分とは合わないなと思って｢彼氏はつくる気がない｣と言って彼と出会ってから毎日してくれていた連絡も途絶えるようになった。

いい物件と連絡が絶えてから、またマッチングアプリで他の人と出会って電話で話した。その人は前に付き合っていた彼女に振られて、それを忘れるために都合のいい関係をたくさんつくったが結局忘れられず未だに元カノのことが好きでいるとのことだった。私とはかけ離れた生活をしていたし、その時点で価値観に差があったのでそれまでにしたが、まぁ、遊びたい時期だから仕方がないよなぁとは思った。無意識のうちにそう言った人を軽蔑していたのかもしれない。そう言った類の人たちには「冷たいね」とかよく言われたし、関わる気もなかったのでわざと冷たくして意思表示をしていた。というか、マッチングアプリで出会った人であまり関心を持てない人にはそういった態度を取って気を無い証明として使っていたと言っても過言ではなかった。我ながら冷めていると思うし大人気ない。

いい物件にももちろん同じ対応をしていた。けど、彼はちゃんと私に興味を持ってくれていたし、顔が見たいと言って2,3枚送ったら「タイプだからもっと見せて」と言われ、それに対し満更でもない自分もいてさらに送ったのだが、その度に「かわいいよ」と言ってくれたりもして、不服ながら喜んでいた自分がいた。そんなことを言われ慣れてもいないし、出会った試しもなかったため挙句の果てには『こんな真摯な人は彼くらいしかいないのでは？』と思い始めてもいた。彼も私のことがすきだとも言ってくれた。ものすごく揺れた。

そして、土曜日にいい雰囲気の芸能人の動画を観てやっと恋愛したいと思えたというところと重なる。ちょうどいい物件と連絡が途絶えたところだったし、会う約束をしていたのにドタキャンしてしまってもいた。毎日連絡をしてくれていて、しなくなってから『寂しい』という感情が芽生えて始めていた。あぁ、これが『寂しい』という感じなんだ。けど、認めるのもなんだか負けた気がして嫌だった。プライド捨てられたらいいのになぁと思いながらやり過ごしていた。彼に連絡する勇気もなく、彼の勝ち誇った声も聞きたくないし、他の人といい感じになっている現実を見てしまったら嫌だなぁとかこういう時に連絡する自分も都合のいい女な気がして嫌気も差していてなんちゃかんちゃで色々言い訳をつけて自分を宥めていた。

関係を持つとしてもちゃんとした関係がいい。感情や欲に任せて自分本位のみではしたくないというこだわりがあった。恋愛って難しいなぁ。まさか自分が寂しいと思う時が来るなんて思いもしなかった。結局、人に流されやすいから関わるのを途絶えているのもあったし、人に求めて叶わなかった時に他のことが手につかなくなることが嫌であまりしてこなかった。この場合、彼に求めていいのだろうか。彼が魅力的に見えてしまうのは幻想なのか。まだ、よくわからない。客観的に見てくれる方に相談したい。