偏見

「頭いいのかと思ってた」

中高の友達からよく言われていた言葉だった。
だけど正直私には分からなかった。

中高の成績も下から数えた方が早かったし、中学受験も今ではない2次で受かった。

それくらいバカだったし、
家族からも「どうしてお前はよく考えないんだ」とか「お前はバカだ」と言われて育ってきたから尚更分からない。
家族がそう言っていたのは、頭のいい姉と比べていたから余計に思っていただろうし、両親自身も頭のいい部類だったのもあると思う。
だから私はそんな劣等感に駆られながら生きてきた。

でも、友達は傍から見たら頭良さそうに見えるらしい。
というか、そこまでバカだとは思っていなかったと言った方が合っているのかもしれない。
いずれにしても、成績を開示してから驚かれることが多かった。

それは最初だけで自分を知っていけば馬鹿なことは分かるだろうと私も解釈していた。

だが、マッチングアプリをしていた時期にも結構言われることに気づいた。
高飛車な態度を取っていたこともあるかもしれないが、時には頭がいいことを恐れられた。

だから余計に疑問に思う。
『頭がいいことは何で基準にしているのだろう』と。

私が思う頭がいい人というのは、話し方で決まると思う。
昔の友達とかは成績などを知っているからある程度は知っているが、私はそれだけでは決めなかった。

私の周りにはアニメや漫画好きが多い。
だからそのアニメの展開や考察ができる子たちがとても多い。
私には出来ないことだから、それができることは『頭がいい』と思う。
だって馬鹿なら気づけないから。この私が実感しているから自分が頭が足りないなとよく思うことがある。

人は何らかは考えている。何かに対してこうであるのではないか、とかこういう知識があるからこうだ、と説明できたり、考えられる人は頭がいいと思う。

話が通じないとかそのまで行かなければ別に頭が悪いとはそこまで思わないのかもしれない。

私の通っていた中高も私立だけあって、成績はいまいちだったけど、頭が悪いとは思わなかった。
むしろ、そんなに熱量のあることを評価されずに劣等感で生きていることが何よりも勿体ないと思った。

母親の言っていたことが印象的だった。
「バカは頭のいい振りしか出来ないけど、頭のいい人は馬鹿な振りもできる。バカは馬鹿の真似出来ないでしょう？」

本当にそうだった。
私も頭のいい人の振りは出来るが、頭の悪い人の真似はできない。
自分がバカだから真似ると言うより自分自身になってしまうからだ。

たしかに芸能人とかでも、結構頭の悪い振りをして実は高学歴です、みたいな売りをしている人が多い。
それはその人自身のキャラと実際を認識しているからできることだと思う。
だからこそ輝けるのだと思う。

でも、私の中ではどうして騙される人が多いのかという疑問が浮かぶ。

だって私のような人間を頭がいいと思う人って結構阿呆なんじゃね？とか思ってしまうから。
でも、頭のいい人も黙られているのを見るとまた違うのかなと思ったりするから不思議である。

私の中で頭がいい人は、
①自分の考えがちゃんとある
②知識が豊富
③言葉に強い
④コミュニケーション能力が高い
⑤ほかの教科はダメダメなのに、なぜか国語だけできる
⑥簡単にまとめられる。無駄がない。

と言ったところだろうか。
まぁ、自分が頭が悪いから周りが全員頭がいいと思ってしまうのもあるとは思う。

結局、自分の無いものを持っていたら頭がいいと思ってしまうんだろう。

自分の頭の悪さを知って、これから精進したいと思う。
まずはSPI3をほとんど解けられるようにするところから。