雨
深夜、雨が降っている。
雨のことが好きだ。
雨が降っている日は
どうして
切ない気持ちに
駆られるのだろう。
人肌が恋しい。
誰かと分かち合いたい。
静かに分かち合いたい。
振って地面になる音、
泳ぐ時に弾く音、
車が勢いよく走ってほとばしる音、
水面を流れる音、
……いろいろ
心地よい。
人間の体は6割が水で構成されていると言われるからか
身体が水を欲している。
ペットボトルの入っている水の音
喉に通った時の水の音
内部に入った時の音
身体隅々に染み渡る水の音
あぁ、心地よい。
深夜の雨は神秘で、壮大的で、不可思議で、魅惑的で、静寂で、色々で。
混ざりあっている。
色んな人を一緒くたにしてしまう。
母性を感じる。
人にやさしくできる。
なごませられる。
そんな気持ちが続けばいいのに。
それもそれで面白くはないか。
ゆっくりと流れる時間を水と共に過去も長そう。
奥底で幸せを願っている。