【『女ねずみ小僧』】ほんのり、が、いい。【最終回】
こんにちは! 《尾藤イサオは黄色いやつですよ!》
…ながおかです。
いくらなんでもちょっと唐突でしたね。これはアレです、
5月19日にとうとう!発売になりましたよ、〈みんなのうた60アニバーサリー・ベスト〉の件の復習ですね。なにぶん、レコード会社5社から一斉に発売されましたのでね、うっかりすると他のよき歌たちを入手してしまいますからね、まあそれもそれで素敵っちゃ素敵なんですけど、いちおうねんのためね、
※ 尾藤イサオが歌う『赤鬼と青鬼のタンゴ』が入ってるのは、黄色いジャケット(=キングレコードから出ているやつ)ですよ!
というアナウンスをもいちどしておこうかなと。永遠の尾藤担として。ええ、任務として。
あ、そうですそうです、5月の〈みんなのうた〉で流れてるあの歌、このところSNS界隈を〈コーラスのうさぎたちがセクシー!〉ってザワつかせているあの歌です。(うーん♡)
■(本題本題。)
さて、今回はごむたいにも、大地真央さん主演『女ねずみ小僧』の、突如として最終回(!)について語ります。ええもういきなり最終回です。
…どうしてかって、聞きますか? 聞いちゃいますか? じゃあ、言っちゃいますけど。
(おなじみの方は、どうぞご唱和ください。)
せーの、
※ 尾 藤 イ サ オ が 出 て る 回 だ か ら !
ですよ。ふふふ。
■(さておき、)
※〈女ねずみ小僧〉とは?
大地真央さん演じる、粋な常磐津のお師匠さんが、じつは義賊のねずみ小僧なの!ってお話ね。
メインのねずみ小僧(メインのねずみ小僧?)の大地真央さん(=女ねずみ)と伊武雅刀さん(=男ねずみ)の二人の他にも、小ねずみガールズ的な女子たちがいっぱいいて、ちょっとしたアイドルグループみたいなかんじなのよね。
■
尾藤イサオ(マイラヴ。)がゲスト出演しているのは、
第12話(最終話)『爆殺指令!ダイナマイトど~ん』の巻、でございます。
…いえ、ふざけてません。すくなくとも私はとりあえず、ふざけてません。なにかしらのふざけ心を発動したにんげんがどこかにいるとしたらそれは、
※ 制作者サイドです。
や、ひょっとしたらふざけてるわけではないのかもしれません…が…
いやいや、ふざけてるよね? 仮面ライダーシリーズの最終話なら大ガチの可能性あるけど、時代劇としては、もう、かなり、確信犯的なわるふざけですよね? いわゆるツッコミ待ちなアレですよね? 〈ダイナマイトど~ん〉て。
いやいやいや、ツッコミ待ちにしても、「爆殺」!「ダイナマイト」!「ど~ん」!て、多方面から待たれてる気配がありすぎて、どこから手をつけていいのかわかりません。たとえて言うなら、〈左右がボケのトリオ漫才〉でセンターに立っている気分です。
ていうか、たとえて言う必要なかったね。それはぜんぜんなかった。
…ま、いいや。
ふざけていようと、いなかろうと! ツッコミを待たれていようといなかろうと!
尾藤イサオが出ている時代劇は良き時代劇、正しき時代劇であるわけです。無!問!題!イェイ。
■(さて!)
その、ふざけているのかいないのかわからない『ダイナマイトど~ん』回で、問題の、
※ ダ イ ナ マ イ ト に ど ~ ん す る か か り !
を担っているのが、我らが尾藤のアニキ!です。
…ある意味これは、最終話の主役と言っても過言ではありますまい。(※意見には個人差があります。)
なにしろダイナマイトにど~んする回ですからね、ど~んした者が〈センター〉という認識で良いでしょうよね。(※あくまで個人の使用感です。)
■ (だいぶ先走りました。)
もとい。
この『女ねずみ小僧』は、1989年にフジテレビで放映された時代劇です…ので、尾藤のアニキ、御年46歳のど~んであります!
『旅がらす事件帖』(1980年~81年)の与之助は37~8歳のアラウンドフォーティー・アニキ、
『女ねずみ小僧』の文助(≒尾藤)は、そのほぼ10年後のアラウンドフィフティー・アニキなわけです。
だからどうっていうことでもありません。尾藤のことを〈アニキ〉って呼んでみるマイブームがきてるので、いろいろ使ってみてるのです。言ってみたいだけです。
■
与之助の話が出たので、ついでに言っとこう。
『女ねずみ小僧』の文助さん(≒尾藤)が画面に初登場したとき、わたくし、おもわずちょっとだけ笑ってしまいました。というのも、文助さんのお着物が、〈紺・紫・グレー〉の
※ ス ト ラ イ プ !
だったからです。目に入った瞬間そくざに、
※ 与 之 助 か よ !
というツッコミを入れざるを得ませんでした。
いや、文助さん的にはツッコミ待ちでもなんでもない(たぶん)、ふつうにいなせなお着物なんですけどね。なんにもツッコまれるべきところはないんですけどね。
いやはやしかし、配色の具合も、各ラインの太さも、ぜっつみょうに〈与之助〉ぽいストライプなのさ!
ていうか、あれ?
与之助は〈影の道中奉行の手先〉で、文助は〈奉行所のお役人の手先〉なので、職種(?)もだいぶん似ているね…
そういえばお名前もちょっとだけ似ているね…
ひょっとしてアラフォーアニキからアラフィフアニキに至るまでのおよそ10年で、与之助くんの身の上になんだかんだあって長崎まで流れ着き、お名前や奉公先を変えたってゆう可能性も…
ってなり、
※ 文 助 = 与 之 助 / 同 一 人 物 説 。
というまことにもってどうでも良い仮説をいっしゅん浮上させてみたんですけど、よく考えたら、ねずみ小僧って、阿部正弘とかよりちょい前の時代だわ。フォーとフィフの順番逆なるわ。と気づいてしまい、即座に棄却されました。
なんかものすごくムダなことに行数を費やした気がうっすらとしますが、だいじょうぶ、いつものことでした。なんなら慣れてほしいよ。
■ (……。)
かくて与之助と同一人物ではない、ということが立証された文助さんは、
(江戸のお役人がねずみ小僧に手を焼いているため)期間限定で派遣されてきた、メイドイン長崎な腕利き役人・柴田彦四郎(=若林豪さん)の手の者なのです。
なのでね、立場的にいえば、〈おまわりさんサイド〉なのですけども、
なにぶん、『女ねずみ小僧』界は〈賊サイド〉が主人公なため、
〈おまわりさんサイド〉は〈わるいことはしてないんだけど、ほんのり敵役〉なわけです。
特に、最終回だけ出向してきてる長崎組は、それまでの流れである程度トムとジェリー化(※仲良くケンカ状態。)している江戸のお役人たちに比べても、
〈ほんのり敵役〉みが濃いのです。
さらに尾藤アニキの文助さんは、スパイ的な実働部隊なので、
・大地真央さんのアジト付近で秘密の抜け道を捜索したり とか、
・賭場で伊武雅刀さんに接近して罠をしかけたり とか、
最終的には、
・お二人が逃げ込んだ蔵に、ダイナマイトど~ん!をしたり とか、
主人公サイドからすると、けっこうヤな感じのひとなんです。けども、
おおやけの尺度から言うと、悪いことしてるわけじゃないんですよね。
ていうか、自分のお仕事をしてるだけなんですよね。
なので、いわゆる時代劇で言うところのわっかりやすい〈悪役〉ではないわけです。
悪役ではないんだけど、〈いちおう敵〉。〈ほんのり敵〉。
でね!このね!〈ほんのり〉が、すごくいいんですよ!!!
何がいいって、それはあなた。
※ メ バ リ 的 に 、 い い !
わけです。
……。
え、あの、めばりです…漢字で書くと、〈目張り〉?かな?
えっと、要するに、アイラインです。
そのメバリがね…文助さんのメバリはね…
もちろん〈正義の味方風〉ではなく、かといって〈バリバリ悪者風〉でもなく。まさに、
※ 《ほんのり敵役》仕様のメバリ
なわけです!
■ (あのね、)
ちょっと昔の時代劇って、役者さんが出てきたしゅんかんに、「敵」か「味方」か、だいたいわかるシステムになっている気がしませんか?
もちろん衣装などなどの影響もあるとは思うのだけど、個人的にはああいう、ひとめで善悪の見分けがつくかんじって、〈アイラインの描き方!〉によるところが大きいのではないかとおもっているのです。大げさに言っちゃうと、歌舞伎の隈取りの簡易版、みたいな?
でねでね、これはまったくなんの検証もされていない、自分の感覚的なアレなのですが、なんとなく、〈下まぶたのアイラインが強め=わるいひと〉な気がしています。もちろん描き方によってもいろいろなので一概には言えないのですけども、なんとなくそんな気がしています。
で、主人公サイド、特に男性の場合は、アイライン薄めだとおもいます。主にご本人の目の形に沿って描かれ、目尻だけちょっと凜々しみプラス、みたいなのが多いのではないかと。
で!ね!
長々と持論を展開したあげくに、けっきょく!何が!言いたいか!といいますとですね、
この、文助さん状態のときのメイクの尾藤イサオが、
※ 絶 妙 に 色 っ ぽ い !!!!
て、ことなんです。ことなんですよ!!!!
主人公陣営にいるときの尾藤(与之助とか。)よりは、やや強め、されど、悪役というにはだいぶん薄め、の、〈ほんのり敵役〉アイラインがね、
※ め っ ち ゃ 似 合 う !!!!
んですよ、あのひと!!!!
これはね、もうね、演じ手として、正義もやったし悪もやったし、チンピラもやったし教師もやったし、二枚目もやったし三枚目もやったし、主人公もやったしバックダンサーもやったし!ていうような、
〈俳優・尾藤イサオ〉の来し方の深みがね、あますところなくじんわり染み出しているような、そういう色っぽさなわけですよ。
■ (しかも、)
だいぶん若く見える呪いにかかっているとは言え、
演じている尾藤本体はアラフィフアニキになっているので、
その、なんていうかな、〈自分が醸している色気について、もはやけっこう自覚的〉なんだと思うんですよ。こう言っちゃなんだけど、
※ わ ざ と や っ て る !
と思われるわけです。
ええ、もちろん、与之助アラフォーアニキも、〈えっ、それわざと?天然?どっち???〉てゆうような可愛らしさをふんだんに振りまいてはくるわけなんですけれども、
文助アラフィフアニキの場合は、〈もう!疑うまでもなく!ぜったい!わざと!!〉やってるわけです。自覚的にフェロモンまきちらしてるわけです。確信犯なわけです。
しかもその、〈わざと色っぽい俺ですよ〉というのを、隠しもしないの。
おもいっきりくつろげた襟元経由の細マッチョアピール!
しゃがむときにはなぜか懐手!
反対側の裾をつかんだ状態での美脚見せウォーク!
…いや、もう、この、尾藤イサオの、こういうね、
※ わざと色っぽい俺ですよ、
に加えて、
※ わざと色っぽい、を、楽しんじゃってる俺ですよ、
という在り方よ。
…わたしあのひとが大好きなので、大好きなので力説しますが、
台本上、主人公サイドから見て、〈ほんのり敵役〉ですね、という配役がされたときに、
※ 〈ほんのり敵〉 … ああなるほど〈ほんのり〉…〈色っぽい〉、ね。
と、己の中で翻訳できる役者さんが、この世にどれだけいることでしょう、と、おもうのです。それもね、たぶん、こういう( ↑ )ふうに言語的に翻訳しているわけではなくて、〈いったん面白がる性質〉由来の、嗅覚、的なところでやってしまっているのだろう、という気配も含め、
いや、もう、ほんとにね、ほんとにカッコイイんですよ。
ていうかもう、尾藤がね、尾藤イサオという存在そのものがね、
【 ダ イ ナ マ イ ト で 、 ど ~ ん ! 】
なんですよ。
ということをね、声を大にして言ってゆきたい。
そうなんです、『女ねずみ小僧』最終話を通して得られる、最終的な教訓というのは、コレに尽きます。
※ ほんもののイイ男には、火薬なんて要らないんだぜ。
…緊急事態宣言下の、札幌市からの報告は以上です。ステイホーム、ステイビトウ。
( ねずみくんの写真の ↓ )
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