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キャリアブレイク、10ヶ月の軌跡【前編】

実は、次を決めずに退職し、キャリアブレイクを開始した頃にも、そのときの思いや状況をnoteで発信しようかと思っていました。

しかし、いざ毎日を過ごしていくと、感情や考え方の振れ幅が大きく、「1週間前と今とじゃ全然状態が違う」という日々が、大げさじゃなく10ヶ月間続き、文章にできずにいました。

無職になってからの気持ちや行動の変化について、「キャリアブレイクを終えた」と思える今、こうして振り返りながら文章にできることを、とても嬉しく思います。

無職になりたての頃、いや、なんなら、つい1ヶ月前まで、この先に、自分が納得して進める次の道があるのか、自信がありませんでした。

「キャリアブレイクの正解」があるなんて思っていないはずなのに、自分が選んだ道が正しいのか、今の過ごし方が正解なのか、その先に何か見える瞬間が来るのか、、、そんな漠然とした不安がありました。

ここから綴るのは、30歳という節目に、10ヶ月間に渡るキャリアブレイクをしてみたときの、実験結果のようなものです。

だから、「何者でもない人のただの人が自分のために残した記録」として受け止めていただきたいなと思います。

でも、このnoteによって、今不安な気持ちでいる方が、「私もきっと大丈夫」と、堂々と歩みを進めるきっかけになったら、悩んでもがいた甲斐があったなぁと思えます。


さて、、、ざーっと10ヶ月分書いてみたら、長くなりすぎたので、前編と後編に分けることにしました。

まず前半5ヶ月分の心の変化と出来事を、マインドグラフにまとめてみます。

ざっくり書くとこうだけど、本当に毎日気持ちに変化があったように思います。

振り返ってみると、初期は1ヶ月ごと、2〜3ヶ月ごとにフェーズが変わったと感じたので、変化を感じた期間で区切りながら、文章を進めます。


退職1ヶ月前

この頃は「最低でも3ヶ月、長くても半年」と思っていたので、退職前の1ヶ月で、退職後3ヶ月分の計画を立てました。
「4ヶ月くらい経てば仕事してるかもな〜。予定入れるのやめとこ。」と思ってました笑。
今思えば、「自分の気持ちの変化に身を任せる」ということが、どういうことなのか、分かっていなかったのだろうなと思います。

1ヶ月目

「色々と不安だけど潔く休もう」と、最初の1ヶ月は、「気の赴くままにやりたいことをやる」という過ごし方をしていました。
仕事をしていると、何も予定がない日って意外とないもの。「何となく気になっていること」をやってみるのにも、準備や下調べに時間がかかるし、結構腰が重くなりがちなんですよね。

毎朝散歩をして、「今日は何やりたいかな〜」と自分に問うて、思いついたことをやる日々でした。

パン作り(サワー種初挑戦)、蜜蝋キャンドルづくり、編み物、、、。色々やりました。パン作りと編み物は、今、新しい趣味として定着しました。

人間って本来、毎日やりたいことが違うんだな、と知りました。

無職になって1ヶ月後、「キャリアブレイク」という言葉を知ります。本屋さんで目に留まった、こちらの本がきっかけでした。

今の自分の状態は「キャリアブレイク」というもので、欧米では一般的であること、日本では文化としては定着していないものの毎年結構な割合で次を決めずに離職する人がいること、キャリア形成としても非常に意義がありブレイク後に面白いキャリアを歩んでいる事例が多いこと、、、

自分の選択や過ごし方に対して「それで大丈夫だよ」「いい道進んでるよ」と背中をさすってもらえたような、ものすごく強い安心感と自分への自信が持てた、キャリアブレイクのターニングポイントでした。この本がこの世に存在しなかったら、ずっと自分の選択に自信が持てなかったかもしれません。

この本と出会ったことがきっかけで、頭の中を文章にして吐き出したい気持ちになり、ジャーナリングを始めました。
過去のページを見返すと、大抵1ヶ月前とは気持ちや考え方も変わっていることが多くて。停滞している気がして不安になったときに、キャリアブレイク中の自分を肯定できるので、おすすめです。

あともうひとつ、このタイミングでやってよかったことが、「無職用の名刺」を作ったこと。表に名前、裏に略歴をびっちり書きました。無職の間、出会った人に渡して、自分に興味を持ってくれた人に見返してもらえるように。今はフリーランス用の名刺として、Ver.2を作ったところです。

2ヶ月目

2ヶ月目は、とある島を拠点に活動する一般社団法人にて、2週間のインターンをしました。これまでのキャリア(環境、地方創生)を掛け合わせたような事業に取り組む団体で、自分の「やりたいこと」を考える参考になる気がして、インターン生としてお世話になりました。

ここで初めて「肩書きのない状態で人と会う」という経験をします。
コンサル時代は、「お客さんよりも、物知りでないといけない。アドバイスしないといけない。」と肩に力が入ってしまい、自分の言葉で話せていない感覚がありました。
でも、今はコンサルという立場も肩書きもないから、気の利いたことを言わなくていい。この状況が、すごく心地よく、純粋にその場と人との出会いを楽しむことができました。

また、滞在中は代表のご自宅に居候させていただいており、毎晩、経営会議さながらの議論(夕食)に同席。10年かけて自分の仕事を作ってきた方の、次の10年についての議論。その場にいられたことは、本当に貴重な経験でした。

この2週間の滞在を終えてとても心に残っているのは、「ありがとう」と言ってもらえたこと。自分はお世話になってしかいないと思っていたけれど(もちろんそれは事実)、「話を聞いてもらえて、頭が整理できた」と感謝していただけたんですね。

(2ヶ月目)肩書きがないって楽しい → (今)フリーランスに挑戦
(2ヶ月目)話を聞いて人の役に立てた →(今)コーチングの勉強

今思うと、この時の経験が今に活きているなと思います。

3ヶ月目

ずっと憧れだったタスマニアに、新婚旅行で行ってきました。
ここはもう、「ただただ楽しい」モードです。10日間かけてタスマニア1周ロードトリップ、最高でした。旅の思い出はここでは割愛して、可愛すぎるウォンバットの写真を貼っておきます 笑。
夫婦のうち片方が無職だと、旅の予定が合わせやすい、というのが嬉しい発見でした。

すっかりファンになったウォンバット。なんだこの可愛いフォルムは。

4〜5ヶ月目

退職前に決めていた予定がすべて終わり、急に予定のない日々が訪れます。
そして新婚旅行の帰りの飛行機でコロナをもらい、1週間寝込みます。

コロナ明けと同時に襲われる、とんでもない虚無感

3ヶ月間、好きに遊んで過ごしただけで、私は何が変わったんだろう。
何か、将来の自分のためになることをしなければいけない気がして、闇雲にTOEFLの勉強を始めてみたり。

今やるべきことはそれじゃない、と頭では分かっているのに、何をしたら分からず、どう過ごせばいいか分からず、色々と溜め込んで号泣。

10ヶ月間のキャリアブレイクで、この頃が一番辛かったです。

1ヶ月くらいかけて気持ちを落ち着かせて、5ヶ月目には平常心に戻りました。

目的のないTOEFLの勉強はやめて、実用性重視・スピーキング力向上のための勉強を、毎日少しずつするようになりました。英語で仕事ができるくらいの力をつける、という目標を立てました。

また、4ヶ月目は人に会うことが少なく、一人の時間が多すぎたことも精神衛生上よくなかったと気づき、最近会っていなかった知り合いに連絡をとり、ランチしながら話を聞いてもらったりしました。
人と話すと、自分の考えが整理されるので、虚無感から抜け出す大きなきっかけになりました。

また、4ヶ月目から、無性に本が読みたい時期がやってきました。図書館に通い、月5〜10冊くらいのペースで本を読んでいます。最初は自己啓発や自己分析系、その後はエッセイ、科学、旅行記などを。

本を選ぶときは、本棚を眺めて歩き回り、その時々でビビッときたものを読むことを意識しました。「読むべき」というのはなるべく考えないように、「読みたい」ものを。こうすると、興味の移り変わりが分かって、自分のことを客観的に見るのに役立ちます。(コーチングスクールでも学んだのですが、これは直感力を鍛えることにも役立っていたみたい。)

〜キャリアブレイク前編 まとめ〜
●1ヶ月目【解放】
・気が向いたことをやってみる
・「キャリアブレイク」という言葉を知って、少し心が軽くなる
・ジャーナリングを始める
・名刺を作る
●2ヶ月目【肩書がないという体験】
・インターンを通じて「肩書のない自分」を体験
・「聴く」ことを感謝される経験
●3ヶ月目【ただただ楽しい】
・新婚旅行
●4ヶ月目【虚無】
・虚無感に落ちる
・読書欲爆発
●5ヶ月目【復活、平常心】
・人と意識的に会う、外に出る

この頃から、「解放」から次のフェーズに進みたい、という思いを持つようになりましたが、何をしたら良いか分からず、ずっと不安を抱えている時期でした。6ヶ月目からは、次第にフェーズが移り変わり、10ヶ月目でフリーランスに移行する決断をするに至ります。

今日はここまで。続きは後編で!

ここまで読んでくださった優しい方、
参考になったよ〜!がんばれ〜!と思ってくださった方、
❤️でエールをいただけたら嬉しいです。

自分の経験が誰かの役に立つことを祈りながら、後編も気合い入れて書きます!

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Hiki | コーチ見習い🌱
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