ベトナム少数民族の住む村に自転車で行ったらめちゃくちゃ歓迎された話
こんにちは!Xin chào!(シンチャオ!ベトナム語でこんにちは)
青年海外協力隊としてベトナムのイエンバイ省ギアロー市という田舎で観光開発をしているスズキです!
先日、上司に1人で市内を見てきても良いよと言われたので、自力で行ける範囲内にある少数民族タイ族(Dân Tộc Thái)の住む村へ行ってきました!
1.大音量のカラオケと、大量のバイク
午前9時頃、タイ族の村で自転車を漕いでいると、大音量でカラオケの音が響いてきました。
さらに道を進むと、なぜ写真を撮らなかったのかと後悔するほど、大量のバイクが道端に停められていました。ハノイでは見たことあるけど、田舎道には異様な光景でした。
バイクのところにいたお兄さんにすごく不思議そうな顔で見られたので、「こんにちは~!結婚式ですか?」と聞くと、ベトナム語の発音から外国人と分かったのか、笑顔で「外国人?新築祝いだよ。一緒に行こう!」と言われ、知らない人の家の新築祝いに参加させてもらうことになりました。
会場に着くと、家主さんが入り口にいて、挨拶をすると「ごはん食べて行って!こっちにおいで!」と強引に席に座らされました(笑)
会場はテントを立てて家の前に作られており、タイ族の家は高床式なのでその下の部分も合わせるとかなり広く、約40~50人はいたと思います。
外国人だし、そもそも知らない人なのに簡単に家に招き入れて、ご飯までごちそうするって、危ないんじゃないの?と思うけど、彼らは全く気にしてない様子で「ごはん食べな!何歳?彼氏いるの?どこから来たの?観光で来てるの?」と、ご飯を私の前に置き、質問をしてきました。
ご飯を食べている間、タイ族の方たちはいろんな席を回り、みんなと乾杯していました。日本の職場の飲み会みたいで、ちょっと懐かしくなりました(笑)
2.人生初犬肉
しばらくすると、隣に座っていたお姉さんが「はい」と私のお皿にお肉をくれました。なんだか、見たことないタイプのお肉で、脂は全くなく、硬そうで、ナニコレ?となっていると、「犬肉だよ!」と。
通勤路に犬肉屋さんがあって、毎日丸ごと売っているのを見てるし、ベトナムの文化として一度は挑戦したいと思ってはいたけれど、赴任して1か月も経ってないこのタイミングでその時がやってくるとは・・・
結局、「おいしいから食べなよ」と勧められ、一切れいただきました。
初めての犬肉は、淡白な味で、見た目通り硬くパサパサしていました。美味しいかと聞かれると、美味しくはなかったので、今後食べることはないでしょう。
ただ、食文化について考える機会になり、良い経験になったと思います。
3.お茶畑で撮影会+おばあちゃんとのお別れ
デザートのスイカを食べ終えると、突然「自転車で付いてきて!」と言われ、お茶畑へ。そして撮影会(めっちゃ長い)をしました。その後、お家でお茶をいただき、写真を見せながら家族のことや、日本のことなどを話し、「さあ、帰ろう!」となったとき、みんなが一緒にいたおばあちゃんにお金を渡し始めました。
私はお茶の代金だと思い、「いくらですか?」と聞いたところ、「違う、お金はいらない。おばあちゃんが行っちゃうからもう会えないの。」と。私のベトナム語力が無くてなんでもう会えないのかは分からなかったけれど、おばあちゃんが涙を流し始め、なんとなく、お別れの挨拶なのかな・・・と。
そして、その場でみんなとお別れして、自転車一人旅を再開しました。
4.新築祝い第2回戦
道を進んでいると、またまた大音量の音楽、そして大量のバイクが・・・ご近所でも新築祝いをしていました。ここら辺では今日は縁起のいい日だったりするのかな?と思いながら通り過ぎようとすると、大きな声で呼ばれました。
やはりこんな田舎に外国人がいることが珍しいのでしょう。わざわざ道まで出てきてくれたので、少しだけ寄ることにしました。こちらも1回戦目のときと同じくらいの規模でした。
中に入るとちょうど食事が終わったのか、机が片付けられ始め、ダンスパーティーが始まりました。クラブかっていうくらいガンガンの音楽にのってソエタイ(Xòe Thái / ユネスコ世界無形文化遺産にも登録されているタイ族の伝統舞踊)のようなステップで踊りました。
5.突然バッグを開けられた
しばらくして帰ろうとしたら、突然バッグを引っ張られ、チャックを開けられました。
「えぇ?!ここで大胆にスリ?!」
とバッグを守りながらパニックになっていると、バッグの中にビニール袋が強引に入れられました。びっくりしていると、「帰ってからたべてね」と。よく見ると、大量のおこわとお肉を入れてくれていました。
自転車にも結び付けられており、1人で食べるには多すぎる量でした(笑)そして、なくなりかけの水のペットボトルに給水までしてくれました。
海外にいるから危機管理は特にしっかりしないといけないのはもちろんのことだけど、こんなに良くしてくれる人々に対して一瞬でも「スリ?!」なんて思った自分が恥ずかしくなりました。
6.帰宅後
私は現在ホームステイをしており、家ではキン族の大家さんと住んでるのですが、持ち帰った大量のご飯を見せ、タイ族の村で起きたことを話すと、「もうここの人たちに慣れたね!」と笑っていました。
その日の夜ごはんで、タイ族の村でもらったものを大家さんが温めてくれて一緒に食べました。(全部食べ終わることができました)
7.最後に
見ず知らずの外国人をこんなに歓迎してくれたタイ族の人々。帰り際に「今日のことについて書いてね」と言われたというのもあるけど、私が体験したことを忘れないように、と思いこのNOTEを書きました。
偶然私の行った地域では優しく歓迎してくれただけで、もしかしたら危険だったのかもしれないけれど、任地をもっと知るためにも必要な経験だったのではないかと今は思っています。
このNOTEを書きながら、「そういえば、ギアローに来て挨拶を無視されたことはないかも」とふと思いました。素敵なところです。
ここまで長い文章を読んでくださりありがとうございました。起きたことをつらつら書いてたら長くなってしまいました(笑)
ゆっくりではありますが、これからギアローの観光地についても書けるように準備中です!お楽しみに!