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Clubhouseで映えるトークとは?

Clubhouse2月24日放送分(第26回)議事録

Clubhouseをはじめ音声メディアが盛り上がっていることで、「どうしたらトークがうまくなるのか」が気になっている方も多いことでしょう。

そこで今回の放送では「トーク」についてお話しします。

この場合の「トーク」というのは、一人語りのトークを想定します。
仕切りというかモデレータ、いわゆる場回しのしゃべりみたいなものは今回は除きます。

また、対談も含まれません。
対談とは、けっきょくのところ会話に近いもの。
ですから会話としての対談のうまさと、一人語りのトークのうまさというものは、また別モノだといえます。


さて、トークというとある程度まとまった内容を「口のみ」で聞かせるスキルですね。
身振り手振り、パワポのスライドなどがない中でどうやってトークを展開するのか?

トークについて語るには、そもそも「トークがうまい」とはどういう人のことをいうのか、その定義をそろえておく必要があります。

そこで、みなさんはどんなトークが上手と感じているのでしょうか?
一緒に条件を挙げていってみましょう。

まずは私から6つを提示してみます。


■条件1:まず中身がある(=事前準備)

これはまあ、当然ですね。
聴き手にとって関心が高かったり学びのある内容をしゃべれば、そのトークの魅力は高まります。

■条件2:声が聞きやすい(=声質)

トークは声で伝えるものである以上、その声が聞きやすいかどうか。
しゃがれたりくぐもっていないかというのは大事なポイントです。

■条件3:トークスピードが状況に即している(=相手の状況を知る)

たとえば私の場合、朝8時からのこの放送ではみなさんに1日の始まりからビシッと学んでいただくべく、気持ち早めの語り口を意識しています。
かたや、夜23時30分の放送では、寝る前のリラックスした時間にあまりせわしないスピードでしゃべっても落ち着かない。
そこでスローテンポでのトークを意識しています。

■条件4:ノイズが少ない(=癖を事前に直している)

「えーっと」「うーんと」など、書き言葉に起こしたとき削除されることになる発声がなるべく少ないこと。
「えーっと」が多いと、聴き手はそれ以後そこばかりに意識がいってしまい、肝心の話の内容への注意が削がれてしまいます。

■条件5:抑揚がある(=リズム。ポイントがわかっている)

声だけで伝えるのは身振り手振りやスライド資料を用いる場合と違い、どこが要点でどこがオチなのか、かなり意図的に抑揚をつけないと伝えるのが困難です。
少し大げさなくらいメリハリやリズムをつけてちょうどいいくらいです。

■条件6:クセがある(=代替不可能)

その人の声や話し方に個性が表れているかどうか。
ボーカロイドの無機質な音声には個性がなく、惹かれるものがありません。
「この人の声ってなんだかいいな、引き込まれるな」というものがある人はファンをつくりやすいです。


以上の6つが、私が考える「トークのうまい人」が持っている条件です。

ここからは、リスナーのみなさんに挙げてもらった条件も紹介していきます。


■条件7:たとえ上手(by Gさん)

たとえ話を上手にできて、さらのその引き出しが多い方はトークがうまいなと感じます。

■条件8:間がある(by Mさん)

立板に水でひたすらしゃべりつづけるのではなく、間(ま)があり、相手に考えさせる時間も取れる人からはしゃべりの余裕を感じます。

■条件9:一人芝居ができる(by Kさん)

何かを聴衆に問いかけた時、いまいち反応がなかったとしても、自分で回収してよどみなく進められること。
そういう意味での「一人芝居」です。
想定していたのとは違う反応だとしても、たじろがずに続けられるアドリブの強さがある人はトークがうまいなと感じます。

■条件10:巻き込み力(by Aさん)

参加者が手を挙げたくなったり、リアクションを取りやすくする力ではないかと思います。
つまり巻き込む力を持っているというのも、トークがうまい人の条件かなと。

■条件11:質問力(by Mさん)

聴き手に質問し、引き出す力があること。
ずっと一人だけで話してしまえば、それはもはやセミナーです。
だけどClubhouseのように聴き手をスピーカーに引き上げてしゃべってもらえる場では、この力を持っている人はさらにおもしろい答えをみんなで見出していけると思います。


なるほど、みなさんのご意見も大変うなずけるところがありますね。

もちろん、今回わたしやみなさんから挙がった上記11個の他にもトークのうまい人の条件はありうると思います。

もし「これを忘れているぞ!」と思うものがあれば、コメント欄から気軽にご意見ください。


さて、どうしたらトークがうまくなるかについて結論的なことを言ってしまえば、誰もで優れた喋りができるようになりますし、今よりもさらに上手になれます。

そのためにはまず上記11個を、「自分では変えられないもの」と「上達する余地のあるもの」に分け、後者について努力していきましょう。

■もはや変えられないもの
↓↓↓
条件2:声が聞きやすい(=声質)
条件6:クセがある(=代替不可能)

■上達する余地があるもの
↓↓↓
条件1:まず中身がある(=事前準備)
条件3:トークスピードが状況に即している(=相手の状況を知る)
条件4:ノイズが少ない(=癖を事前に直している)
条件5:抑揚がある(=リズム。ポイントがわかっている)

声質や個性(癖)はいまさらどうにもなりませんが、条件1,3,4,5は自分の努力しだいで改善・上達が可能です。

逆に、いくら声がよくても、話の中身がなく、あーっとえーっとが多く、抑揚のないしゃべり方をしていては聴き手は惹かれません。

変えられない部分について嘆くのではなく、変えられる部分について努力をしましょう。


そしてトーク自体の練習方法としては次の3つがあります。

・録音して聞く
・ライブを繰り返す
・金もらってセミナーする


1.録音して聞く

トークをうまくなりたいと思いながらも多くの方は、自分の声を客観的に聴いてみようとしたことがありません。

自分が話しながら聞こえている声と、録音して聞こえてくる声は違います。
往々にして後者は気持ち悪く聞こえると思います。
しかし、それが相手に届いているあなたの声です。

まずは精一杯がんばって録ってみることです。
すると、すると、抑揚やノイズ、スピードがわかり、どこを改善すべきかが把握できます。

2.ライブを繰り返す

Clubhouseでルームを立ち上げ、ライブで緊張感を感じながらしゃべることです。
この緊張感というのが大事で、収録コンテンツ用にしゃべる場合とは集中の仕方が違います。
ライブを繰り返すことで格段に上達していくことができます。

3.金もらってセミナーする

お金をもらうと、手を抜けません。
「トークに自信はないけど許してね」が通用しません。
だからその日に向けて全力で臨まざるをえない。
しかし、それは無料で話すときよりもトーク力を向上させます。


以上、今回はトークをテーマに参加者のみなさんにも意見を出してもらいながら検討してきました。

声質など変えられない部分はあるものの、その他抑揚をつけたりスピードをコントロールしたりと、努力次第で誰でもトーク力をつけることができます。

自信がなければ、最初はしゃべる内容を一言一句書き出しておいてもかまいません。
そうすることで、中身があるのか、客観視することもできますからね。

Clubhouseが登場したことで、これからの時代におけるトーク力の重要性がますます鮮明になりました。

繰り返しますが、トーク力は努力で伸ばせます。
今回紹介した条件を意識しつつ、上の3つの練習方法でスキルを磨いていきましょう。

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