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U2 / Under A Blood Red Sky (1983)

全英1位に輝いた3rdアルバム”WAR”リリース後のツアーにより、世界的な成功への足掛かりを掴みつつあった1983年のU2。
デンヴァーとボストン、それに旧西ドイツでのパフォーマンスを記録した、バンド初のライヴ・アルバム。

アイリッシュ・バンドとしてのU2の誇りと覚悟が、キレキレの演奏(鋭すぎるあまり走りすぎている)と、こちらも切れ味鋭く情熱的なボノのヴォーカルにはっきりと聞いて取れる。

若く、蒼く、新鮮なU2を大迫力で楽しめる傑作で、全8曲のミニ・アルバムのような35分の中で名曲名演が矢継ぎ早に繰り出され、代表曲の⑤や⑦、レアな②や④、そして神聖さすら感じられる荘厳な祈りのようなフィナーレ⑧などなど、あっという間に過ぎていく。

U2はこんなにも凄い熱量で、こんなにも凄いテンションと迫真のリアリティで表現していたんだと、あらためて感じさせる痛快な作品。

アメリカ本格進出を視野に入れてなのか、本作のプロデューサーはスプリングスティーンも手掛けたジミー・アイオヴィン(発音合ってる?)。




いかにも初期U2らしい作品で、”少年3部作”を経た初期の締め括りのようなライヴ・アルバム。
ここではもう完全にポスト・パンク的な音楽性からは逸脱し、大文字のロックの王道を邁進し始めている。
僕にとっては最初に触れたライヴ作品のひとつ。

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