Cream / Disraeli Gears (1967)
エリック・クラプトン、ジャック・ブルース、ジンジャー・ベイカーによる史上最強のブルース・ロック・トリオ、クリームのセカンド・アルバム。
クラプトンのこれまでの”ブルーズ求道者”のイメージから一転、ジャケットから顕著になっているように、ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスやサマー・オブ・ラヴ風のサイケデリック・ロックという「時代の音」と共鳴した、極彩色でキャッチーなレコードとなっている。
ギター・リフからして最高なブルーズ・ロックの名曲"Sunshine Of Your Love"をはじめ、よりコンパクトになった各楽曲は”ライヴの複製版”としてではなく、レコーディング作品としての完成度に重点を置き、即興演奏がメインの次作とは逆の意味での名盤として、両者並び立って君臨している。
その後瓦解していくことになるバンドのイメージとは程遠い、ピアノの伴奏をバックに3人仲良く(?)歌うラストの11曲目も意外性がある。
8月。夏本番。
夏といえばブルーズ(・ロック)かサイケかレゲエか・・・というわけで今日はブルーズ×サイケなこのアルバムで。
少し遠出して帰ってきた土曜日の夜、疲労と暑さとほろ酔いとで良い感じにサイケが効くコンディションなので、11曲で33分しかない本作はあっという間に過ぎ去ってしまう。
もちろんブルーズ・ロックとしての凄みとコクもあるが、混沌として色鮮やかなサイケが全体を覆い、何よりキャッチーでポップなレコードなのが良い。
2枚組大作の次作よりも聴きやすいという意味で、個人的にはクリームのベストはこれかなと。
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