Buffalo Springfield / Last Time Around (1968)
バッファロー・スプリングフィールドの3作目にして最後のアルバム。
1968年5月のバンド解散後、7月末にリリースされた寄せ集め的な作品で、新加入のジム・メッシーナとリッチー・フューレイ(スティーヴン・スティルス&ニール・ヤング不在時の中心となっていた)の2人が中心となって完成させた。
各自のソロ・レコーディング的な色合いが強いが、その分それぞれの特色が楽曲単位で反映されて、まとまりはなくとも良曲が並んでいる。
ここからスティルスはCS&Nへ、ヤングはソロへ、フューレイ&メッシーナはポコへと、それぞれの道を進んで行き、それらは70年代アメリカン・ロックの主流のひとつとなっていく。
今となっては、60年代後半のフォーク・ロックと70年代前半のカントリー・ロックの橋渡し的なアルバムとも感じられる。
ニール・ヤングだけ逆方向を向いているジャケットも秀逸。
週の始まり。7月の終わり。
今から55年前に世に出たバッファローのラスト・アルバム。
バンドの終わりがかえって、メンバーそれぞれの趣味性へと向かわせたか、不思議と3作の中で最もリラックスしたムードを感じられる。
それはこの後ポコへと派生していくフューレイとメッシーナによるカントリー・ロックの爽やかさも大きな要因なのだろう。
あのヤングですら①と⑨で穏やかな曲を持ち込んでいる。
伝説のバンド、バッファロー・スプリングフィールドの終わりは、ニール・ヤングやCSN(&Y)、ポコなど、70年代のアメリカン・ロックを彩った偉大な才能たちの始まり。
まもなく8月に入り、僕の夏休みが近づいてくる。
正直言って、夜寝つけなくなるぐらい楽しみにしている。何をするわけでもない、どこに行くわけでもない。まだ何も決まっていない、まっさらな手つかずの休暇。
景色を見て、本を読んで、ビールを飲んで、人と会って話す。最高だね。
とりあえずは仕事をうまく収めて、体調には気をつけて。
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