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The Peter Malick Group featuring Norah Jones / New York City (2003)

ヴェテランのブルース・ギタリスト、ピーター・マリックがまだデビュー前のノラ・ジョーンズを見出してヴォーカルに据え、2000年8~9月にレコーディングした楽曲を集めたアルバム。

その名のとおり都会的なポップスのタイトル曲「ニューヨーク」以外は、ボブ・ディランのカヴァーも含めて、ブルージィで味わい深い楽曲が並ぶ。ノラの歌声も”癒し”だけではない芯の強さ、逞しさが感じられる。

ノラはその後、ジャズ界の新星として爆発的なヒットを放つことになるが、この作品は、さらに後のノラのキャリアにおけるルーツ音楽やアメリカン・ロックへの愛着と親和性の原点となっている。




ノラ・ジョーンズがデビュー前にレコーディングし、世界的に有名になった後にリリースされた本作は、結果的にどうしてもノラのアルバムと捉えられてしまう。現に僕もそうだった。
ノラ・ジョーンズという人は本当に音楽全般への深い愛情と好奇心に満ちていて、どんなジャンルの音楽であれ、その上に彼女の声が乗るだけで、極上の音楽に昇華される。
もちろんピーター・マリックの率いるバンドの演奏も過不足なくマッチしている。
ジャケットもニューヨークの夜景(?)を青く朧げに切り取った素晴らしい1枚。

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