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Bright Eyes / Letting Off the Happiness (1998)

ブライト・アイズのセカンド・アルバム。
地元ネブラスカとミュージシャン仲間の集うアセンズでレコーディングされた本作は、前作での”単独宅録”スタイルからバンド・サウンドに変化しつつあり、秀逸なソングライティングに躍動感が加わ出している。

USインディらしい清々しい実験性の下、ノイズ混じりの内向きな音作りがされている一方で、ディラン風のフォーク・ソングの中にコナー・オバーストの繊細でフラジャイルな歌声と抒情的なストーリーテリングが光り、自家中毒に陥ることなく楽曲には普遍性が垣間見える。

後に正式メンバーとなるマイク・モーギスもプロデュースなどで参加しており、ブライト・アイズが”バンド”として進んでいく最初の一歩といえる作品。
感情を揺さぶる歌声と文学的な香りのする詞。当時未だ19歳の少年の類稀な才能がアートワークの花火の如く輝かしく花開いている。

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