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The Jam / This Is the Modern World (1977)

ザ・ジャムのセカンド・アルバムは、同年のデビュー作の半年後にリリースされた。前作の延長線上にありながら、早くも新たな方向を模索しつつある過渡期の作品。

スピード感をやや抑え、ポップな側面が目立つ作風の本作は、12曲中9曲がウェラー作で、ベースのブルース・フォクストンが2曲を提供し、最後はソウルのカヴァーで締める構成。アコースティックも取り入れながら、パンクからの脱却、より王道なブリティッシュ・ロックへの進化を試みているようだ。

散漫でまとまりがないと酷評され、ウェラー自身も「失敗作」と否定しているアルバムであるが、楽曲単位ではキンクスを彷彿させるところもあり、ウェラーのソングライターとしての成長が刻まれた良作だ。

ここでの試行錯誤が、パンクとモッズの融合を果たし金字塔的作品となった次作へとつながっていることは間違いない。



時々「おっ!」と思わせる瞬間もあるが、やや踏み込み不足で消化不良な「惜しい」アルバム。
ジャケットはラモーンズの「Leave Home」に似てるなと思ったら、どちらも1977年発売のセカンド・アルバムという共通点が(ラモーンズが1月、ジャムは11月)。
ともあれ、「2作目のジンクス」に陥ったというよりは、進化に向けた模索期間ってことで、今作でいくつかの良曲を残しつつ、次作で最初の到達点に至るという、その意味では音楽性こそ違えど、U2の2ndに近い感じかも。

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