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Keane / Hopes and Fears (2004)
BBCの「2004年最注目新人バンド」にも選ばれたキーンのファースト・アルバムは、トラヴィス〜コールドプレイと続いた”UK叙情派”ロックの系譜を継いで見事全英1位(売り上げでは同年旋風を巻き起こしたフランツ・フェルディナンドをも上回ったそう)を達成し、王道のメロディが混迷の2000年代にあっても有効であることを示した。
コールドプレイからも加入を打診されたことがあるティム・ライス=オクスリーの叙情的なキーボード/ピアノの旋律を主体としたギターレスかつベースレスの布陣で、トム・チャップリンの情感溢れるクリアなヴォーカルが際立ち、ピュアな美メロがスケール感のあるサウンドによりポジティヴに広がっていく。
甘さ重視でやや一辺倒な印象なのでアルバム通して聴くと疲れるが、シングル曲(1曲目はリリー・アレンによるカヴァーでも有名)を中心に秀逸なつくりのポップ・ソングが充実した作品。
僕が洋楽初心者だった頃によく聴いていたバンドの一つがキーン。
(ちなみにアイルランド代表でいうと世代的にロイ・キーンよりもロビー・キーン派です)
ここ十年くらいの間で、この手の音は甘ったるく感じて、さすがにアルバムを通して聴くことはほとんどなくなったけど、たまにシャッフルとかで流れてくるとノスタルジー混じりで聴き入ってしまう。
8曲目の”Sunshine”あたりはアルバムの中では地味な印象だけど、曲単位では良い味出してるなと。
あと、上では触れてないけど、リチャード・ヒューズのドラムスも効いているなと。