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美大生が発見した根津の魅力:フィールドワークの気づき
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根津営みの美術館プロジェクトの一環として、武蔵野美術大学の学生たちが根津エリアで写真を用いたフィールドワークを行いました。今回のワークショップを通じて、学生たちは地域の生活や街の風景に深く触れ、独自の視点から根津の魅力を探求しました。ここでは、学生たちが発見した「根津の日常」に対する気づきや感想をお伝えします。
根津の「はみ出し文化」
門田さんは、根津の街でよく見かける「はみ出し物」に注目しました。住民が自分の家の前に植木や物を置き、私的なスペースが公共の空間に広がっている様子が多く見られ、これが根津の特徴の一つだと気づきました。住民たちが自分の生活空間をオープンにし、他の住民と距離を取りながらもコミュニケーションをとることで、街全体が一体感を持っていることがわかります。門田さんは、この「はみ出し」の文化が、再開発や建物の更新によって失われる危機にあることを指摘し、自由な空間を守るための展示アイデアを模索しています。
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下町の温かさと住民との繋がり
池澤さんは、根津を歩きながら、街の個人商店や住民との交流を通じて、根津の下町らしさを感じ取りました。最初は敷居が高く感じたお店も、関わっていくうちに住民たちの温かさや親しみやすさが伝わり、街全体が「自分で暮らしを作る楽しさ」を持っていることに気づいたそうです。また、町内の祭りに参加し、住民の情熱や優しさを体感。彼女は、根津の人々が築いてきた生活の断片を切り取り、アートとして表現したいと考えています。
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根津の残すべきもの
饗庭さんは、フィールドワーク中に、根津の街並みが再開発によって変わりつつあることを感じました。古い建物が並ぶ地域では、伝統的な生活の名残が感じられる一方で、再開発が進むエリアでは寂しさが漂うと語っています。彼は、この街並みの変化と、それに伴う「残すべき価値」が失われる危機感を抱き、雑貨を通じて根津の特徴的な風景や文化を伝えることを考えています。
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下町の中間領域と住民の生活
党さんは、根津の住民が家の前のスペースをどのように活用しているかに興味を持ちました。庭がないため、家の前が生活の一部として使われていることが印象的で、そこに人情味を感じたそうです。しかし、再開発によって家と通路の間にある中間領域が狭くなり、住民同士が交流できる場が失われつつあると指摘。党さんは、この問題を解決するために、移動可能な椅子を作り、住民同士の交流を促す提案をしています。
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根津の暮らしを未来に繋ぐ
学生たちが根津の街で見つけた気づきは、地域の日常に隠された美しさや、住民同士のつながりにある豊かさでした。再開発の波にさらされながらも、根津の人々が守ってきた「暮らしのアート」をどう未来に繋げていくか、これからのアート表現を通じて考えていくことが、彼らの挑戦です。
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