恋し恋しや恋恋し

ぶっちゃけタイトルが言いたかっただけである。
うんざりした気分のときに歯切れのいいフレーズが降ってくると共有したくなるのは全人類に共通することなのだ。

とはいえ、これだけじゃ面白味もないし気分も晴れない。
そしてちょうどよく、今日恋について考える奇妙な機会を得た。
というわけで折角だし、ちょっとそれっぽく語ろうと思う。

今日のテーマはこれ。

『恋と愛の違いとは』

なにを痛いこと言ってんの? と鼻で笑ったそこのアナタ。正直その通りだ。
なんか童貞が語り始めたな……とレッテルを貼ったお前。将来ハゲる呪いをかけたからな。

そもそも何故にこんなテーマかと言えば、それはある友人から恋愛相談を受けたことに端を発している。

相談してきたのは腐れ縁のA君。知り合ったのは中学なのに何故か未だに付き合いがある。
5歳だかから始めたというサッカー。恵まれた顔面と体躯。音楽趣味はインディーズバンド。大学で入ったバンドサークルではベースを担当しているそうな。
控え目に言って何故僕が親しく付き合えるか一ミリも理解できないイケメンだ。
いやホントえふゆーしーけー。あらご機嫌よう、ご逝去あそばせ。

そしてこれが一番重要で、彼は昔から他称『女の敵』を欲しいままにしている。
そう、モテるしモメるしフるのだ。
オブラートに包めば恋多き男だが、僕は奴のスペックが気に入らないので彼はヤリチンなのだ、とここに明記しておく。

内容はズバリ、

「引っかけた相手が思ったより将来に本気でやべーんだけど(意訳)」

というものだ。
勘の良い方なら、この文面を受け取ったときの僕の顔はなんとなく分かるだろう。
とはいえ既読を付けてしまっては逃げ場もなく、生憎仕事も休みだったのでなんか奢りで手を打った。

かくして時は正午、場所はサイゼ。
本人にとっては深刻この上なく、僕にとってはどうでもいいこと甚だしい恋愛相談が幕を開けたのだった。

まあ話が長くて九割聞き流してたおかげで内容を覚えていないので、本人の名誉を守るという体で詳細は割愛させていただく。
すごく要約すると、
A「で、どうすれば穏便にフレると思う?」
僕「どう足掻いてもお前が腹括って話すしかないしフレてるのはお前の気だと思う」
そんな感じの三時間だった。

閑話休題。前置きがめっちゃ長くなったけど、いよいよテーマに入ろう。
そんな話を片づけた後に、
「恋人と結婚相手ってどう違うんだろーね?」
「てか恋と愛ってなんだよ」
みたいなワードでAが管を巻いていて、それが妙に頭に引っかかった。

確かに、恋と愛は明確に違うのに似通っていて、それでいて言語化しろと言われると困ってしまう。
というわけで、その後Aの金でパフェとラーメンを食っているときに考えて結論を出したのがこれだ。

「恋とは利害の一致、愛とは自己満足」

我ながら可愛げがないな。斜に構えた根暗童貞みてーだ。
それはさておき、流石にタダの暴言になっちゃうんでなんでそこに至ったかをつらつらと書こうと思う。

恋とは利害の一致

これはぶっちゃけ今までを振り返っての結論だ。
僕はまあ人並み程度には告ってフられてをしてきたと思っているが、その中で一つの結論を出していた。

ぶっちゃけ恋人って嗜好品だな?

というクソみたいな持論である。
だってそうでしょ!?
病むし怒るしで面倒だし! こっちが大抵奢るから金掛かるし!! 色々時間食うし!!!
それは向こうも同様で、フられる時は大抵僕という存在が手元から要らなくなったときである。
結局、互いの利害が一致しなければ人と人とはそう容易く繋がれないのだ。
恋とは盲目、とは幻想である。これからは恋とは必要性、なのだ。

とは言っても別に恋をする人を否定しているわけではない。
その人にとってはデメリットよりメリットのが上回っているのだろう、と僕は思っている。
そして、いつかはそう思えるような人間と出会い、関係を気付き、歩みを共に出来るといいなぁ、とも思っている。

まあ無理なんだけどね。

それでは翻って次のテーマ。

「愛とは自己満足」

そのまま。割と本気で僕はこうだと思ってる。
愛なんて感情を自分の為以外に生み出せるような機能はまだ人間には未実装だろうな、とも。
ならば無理なモノは無理だろう。

これはもう一人、友人B子さんからのお悩み相談が関わってる。
「尽くしがちで重い女って言われるのどうすればいい?笑」
というもの。

知るか。

とは思った。
思いながらそのときは酒に泣きついて事なきを得たのだが……。
結局、彼女も相手が好きなのではなく自称尽くしがちな自分が好きなのだろう。
よく重い男、重い女と表現されることがある。でもその重い、というのはオブラートに包んだ表現であり、包まれた内容はうざったい、の一言なのだ。

愛は世界を救わない。救ったのなら、それは愛故に救われたのではなく、ソイツが自己満足を為した結果として世界が救われただけなのだ。

さて、こんなところだろうか。

ここまで書いておいてアレだが、ああいう言い方をしていても個人的には恋も愛も素敵なものだと思っている。
少なくとも、不要だと断じられるようなものではない。
ただ──当人同士でやってくれ。
それもまた一個人としての意見なのだ。
頼むから痴話喧嘩に巻き込まないでくれよな。
そんなことを思った昼下がりであった。 

追記
ここまで書いておいて投稿を忘れた。
あとA君については2/14の今日、別れ話を切り出すようだ。相手にとっては最悪のバレンタインになるだろう。
次は良き相手に恵まれることを切に願っています。
Aはもっと痛い目を見ろよな。

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