おかあはん
介護の認定を申し込んだ
兄妹がいつもそばに居て
母のボケっぷりを笑っていたので
聞き流していた
しかしそれはいつの日からか笑い事ではなくなっていた
いつもなんとなく蚊帳の外にいる私は
少し煤けた感じになっている母をむしろ微笑ましく思っていた
ただ元気で生きていてくれたらと
だけど忘れっぽさは限度を超え不安だけが残る様になった
母は何も変わっていない
ただついていけなくなっただけ
思い通りにならないことが増えただけ
私も少し歳をとってしまったので
自分のことで精一杯で
おかあはん
堪忍やで
いいながら申請書をポストに入れに行った