ザ・レコーダー
[物語]
警視庁の非公式捜査班であり、盗聴と音声解析を主任務としていることから”レコーダー”と呼ばれるチーム。
そのチームの中心人物は、「神の耳」を持つと噂されている男、今野半蔵だった。今野たちは数年前に当時の市辺内閣の不正と対決。当時総理だった市辺は病気を理由に退陣させざるをえなくなった。
数年後、再起をかけた市辺は再び総理大臣に返り咲き、圧倒的支持率を背景に、日本の再軍備化を念頭においた憲法改正を企む。その最中、反市辺の先鋒だった民自党ナンバー3の東野議員が交通事故で死亡。その死に不審な影を感じた山田と今野は、警視庁長官からの強力な圧力の中、独自の捜査を始める。
そして、その捜査線上に、市辺たち憲法改正派に打撃を与える「マッカーサーテープ」の存在が浮上。それは、現行憲法の発案者を巡る、歴史を完全に覆す8ミリテープによる録画映像だった。
[キャラクター]
今野半蔵:
36歳。妻は亡く、娘がひとりいる。元はテロリストなどの敵対組織を盗聴する内閣調査室「別班」のトップアナリストでニックネームは「神の耳」。在籍時に、当時の首相…第一次市辺内閣の不正を暴いて一大スキャンダルに発展させた経験を持つ。謹慎中に警視庁には出向の形で”レコーダー”に異動してきた。エキセントリックな人物で、言動は破天荒だが、独自の正義感を持っており、そのため国内の数々の情報組織を敵に回してきている。
山田三太:
45歳。”レコーダー”指揮官。彼に関する履歴情報は一切が「架空」のもので、非常に謎めいた人物。米国側の公式記録にはCIA行動科学科に在籍していた痕跡がある。
久野とおる:
20歳。”レコーダー”実働員。元凄腕のスリで、親子三代に渡って「千代田のネズミ」と呼ばれていた。忍び込めない場所、盗み出せない物はないと豪語する。その技術を使って、ありとあらゆる場所に盗聴機を仕掛ける。
久野久蔵:
齢92歳。初代「千代田のネズミ」であり、旧陸軍中野学校きっての潜入捜査の天才と呼ばれたスパイ。久野とおるの祖父にあたる。戦後は故あって当時の首相、幣原喜重郎の警備を一時期務めていた。その際に、日本国憲法制定に関わる、昭和天皇、マッカーサー、幣原喜重郎の密約を録画した、「マッカーサーテープ」の持ち主。
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