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卒業生インタビュー第8弾!對馬光さん

はじめに

第8弾は、挑戦する人を応戦し合う文化を造るべく、弘前でスナック・バー〈Candy〉を開業準備中の對馬光さん!縄文大好き、人が大好きな對馬さんの、開業に向けた思いについて伺いました。

<對馬光さん>プロフィール
みなみのそら 代表縄文文化が根強い、つがる市木造で生まれ育つ。
高校卒業後、18歳で東京の新宿で就職。昭和3年創業に老舗の日本料理屋に就職して、接客サービスに従事し、22歳で支店の店長、28歳で本店の支配人を務める。これらの役割は、創業以来最年少を記録。
コロナ禍を機に、サービス業の時間的な苦しさを実感。「家族でご飯を食べたい」「子どもとの時間を大切にしたい」という思いで、2023年8月に退職。
現在は、これまでの実体験を元に、個人事業主としてがんばる人をサポート。(1対1のコーチングのセッション)
東京と青森の二拠点生活をしながら、弘前にスナック・バー〈Candy〉を開業準備中。

みなみのそら 代表 對馬光さん

スナック・バーをやるのは、誰かの人生を希望に変えたいから。

― 事業プランが決まるまでの道のりは?

〈いろいろな人がいるという発見〉〈人は人によって磨かれる〉

コロナ禍で飲食業が危機になった時期、オンライン交流を経験しました。「いろいろな人がいる」という発見は、職場と家との往復しかなかった自分にとっては大きな気づきだったし、人は人によって磨かれることを実感しました。
事業を考え始めて浮かんだのが、「青森に貢献したい」という思いでした。そのタイミングでWEBの広告にnext AOMORIが現れたんです。これは必然だと思いました。
講座を受ける中で、いままで飲食やってきたことが自分の強みだということにも気づけたので、それを活かしてスナック・バーを開くことにしました。いま、弘前の駅前に物件が決まったので、内装やロゴなどのデザインを練っているところです。

新たに開店するスナック・バー〈Candy〉は、こんなイメージで準備中

―どんなバーになりそうですか?

〈1日店長の仕組みで出会いをつくる〉

人生に行き詰まったり、なにか変えたいけどどうやって変えたらいいかわからない人や、一歩踏み出したいけど踏み出せない人たちをサポートしたいと思っています。とにかく挑戦したい人を応援し合う文化を作りたい。
仕組みとしては、固定のスタッフではなく、毎日が1日店長という形で、和える場・交わる場を作りたいんです。
一人だと難しいことも、伴走する人がいたら前に進めるってことありますよね。日替わりでママやマスターが立つことで、「こんな人がいるんだ」「こんな生き方もあるんだー」という気づきも生み出したいです。だから、共鳴しあえる人との出会いを作りたいし、さらにはチャレンジ精神を引き出したいんです。

―next AOMORIの同期や先輩にも協力を求める?
バーのママやマスターをやってほしいですね!はっきりいって、みんな変、いや、おもしろいことしているじゃないですか(笑)
(「変ってなによ」と笑いが起こる)
いやいや、変とか変態って褒め言葉ですから。すっげーおもろいやん。ファンがいっぱいいる人達の、コミュニティがあるよ、と伝えたいんですよ。
画面越しで会うのと、実際に会うのとで全然違うと思うんです。そういう人たちとエネルギーをわかちあう場って言えばわかりやすいかな。リアルで会うっていう価値やエネルギーがいい感じに波及し合う場づくりをしたいんです。

next AOMORIは変態の集まり?同期の小グループで小旅行をするほど仲良しです。

nextAOMORIで得た宝物は〈青森の魅力再発見〉「青森、むっちゃおもろいじゃん!」

生まれ育った木造は、對馬さんにとってどんな場所ですか?

10代の時は、めっちゃ田舎だなと思っていたんです。楽しそうにしていたり、挑戦したりしている大人に会ったことなくて、「みんなつまんないのかな」と思っていました。しかもテレビで見たものが青森にはないという劣等感がありました。
それでもよく思い起こしてみると、知らないおじいちゃんおばあちゃんでも挨拶しあうような、温かい空気感がありました。
ところが久しぶりに木造に帰ると、昔の風景がありませんでした。人が減っているんですよね。それで、温かい関係性があるという文化だけは、紡いで残していきたいと思いました。
こういった人の魅力って、青森にいたら気づかないけど、東京にいる自分だからわかるのだと思います。

―青森の魅力を再発見したきっかけは?

〈地域課題を掘り下げたら、魅力が見えてきた〉

青森の魅力に気づいたのは、next AOMORIの講座を受けていく中で「青森の地域課題って何か」を調べて、「自分が解決したい問題は何か」を掘り下げたのがきっかけです。青森についていろいろ調べたのは、自分にとっては初めてのことだったんです。
同期の仲間や先輩の話から、ネットで見る青森よりもずっとリアルに、問題を感じる機会でもありました。例えばりんご生産者の悩みとか。その頃、ちょうど子どもが生まれたので、歴史を勉強し直したという時期にも重なりました。学び直す中で、自分のルーツについてほとんど知らないと気づかされました。あれない、これない、ないものにフォーカスしていたけど、文化伝統が青森にたくさん魅力があるんですよね。自分が知らないというだけで、実はあったんです
歴史を学んで、たどり着いたのが縄文文化です。縄文時代は特殊な時代だったと知って、誇りを感じています。

縄文大好きな對馬さん(通称つっしー)。背景はもちろん三内丸山遺跡。

―青森の魅力を一言でいうと?

〈食もいいけど、人の魅力はもっとすごい〉

まず、食がすごいですよね。三方を海に囲まれて、山もあって田畑もあって、東京にはない食材がたくさんあります。
でもそれ以上の魅力は、人にあると思うんです。
講座では毎回、起業家の人たちの話を聞き、それを自分の事業プランに紐づけていきました。そこで得たのは、「起業家の人たちが青森を良い方向に変えていくかもしれない」という希望です。いろいろな起業家の人たちに出会うなかで「青森、めっちゃおもしろいじゃん!」と気づきました。すごく感動したんです。
たぶん、普通にUターンで就職してたら、職場と家との往復しかしてなくて、そんな中、よっぽどの出来事が起きないと、環境を変えたいと思えないと思うんですよね。
先輩とのつながりも学びが多かったし、同期とのつながりは西北だけでなく八戸やむつにも広がりました。各地と「まじ和えた」ことが自分の宝物です。

「愛」をテーマに、青森の魅力と人の温かさを発信する

―これからスナック・バーを開業ということですが、その先の大きな展望は?

愛を大切にしたいけど、目先のことに囚われて忙しくなってしまうと、忘れてしまうものです。
東京にいると、人との関わりが少なくて忘れてしまうんですが、青森に行くと人が穏やかで、時間がゆっくりな感じがするんです。人の温かさを思い出させてくれる、と言ってもいいかもしれません。それぞれ、自分の中にある愛なんですが、忘れているだけなんですよね。
地元の人達が自覚していないような人の魅力がたくさんあります。
青森をきっかけに、世界は少しでも平和になるのではないかという希望もあります。
物質社会から精神的社会に向かうきっかけを作りたい、というのが今の夢。精神性を思い起こすことで大人が寛容になり、家庭が暖かくなるんじゃないかな。どんどん発信していきたいです。

青森のリアルに一歩踏み出せば、可能性が見えて、世界が広がる

―これから起業しようという人に一言!

〈一歩踏み出すことで、可能性が見えてくるし世界が広がる〉

講座が始まった時、思いは漠然としていて、具体的にやりたいことが決まっていませんでした。でも、先輩が手厚くサポートしてくれる体制があるので、いまの自分があります。青森のために何かしたいという思いがあれば大丈夫です。 東京にいると、ネットで青森の情報は知れるものの、最終段階の情報しかないんです。現地のリアルな過程の情報や状況は、ネットではわかりません。でも、講座や交流の中で、現地最前線で動いている人たちと話すことでよりリアルな課題感がわかるようになりました。 迷っているんだったら、仲間入りしてからあとで悩めばいいですよ。3期生も、勇気を持って入った人がとても多いので、安心してください。 ここに一歩踏み出すことで、可能性が見えてくるし世界が広がると思います。


2月に行われたプレゼン発表会。OBも駆けつけてくれました!

―OBのみなさん、感想をどうぞ!

next AOMORIは卒業後も、お互いサポートしあいます

・ 私も関東から10年住んで、青森に帰ってきたんです。だから、一回離れたことによって、見えてくるものがすごく大きいという点、とても共感します。そういえば、東京の友達が、一時的に八戸に来た時、「青森のガス屋さんって、びっくりするほど親切ね」って言ってたんです。青森は人が魅力ですよね。
・ 種差海岸を発信していると、「こんなにきれいなところがあるなんて」とうらやましがってもらえるんですが、人は全然いない(笑)自分自身、近くにあっても魅力に気づいていなかったりしたけど、みんなそうかもしれないよね。当たり前すぎて、魅力に気づけないってことかもしれません。
・ 10代の人達にできることは何かな。「あそびたい」にこたえるエンタメ性を追求するなら、大人と子どもが一緒にできるものをやっていったらいいかもしれないですね。
・ バーやってから、そこからいろいろ見えてくると思う。
・ 一晩くらいだったら立ちます。たくさん飲ませちゃうよ。
・ 一口飲む前に、歴史聞いてもらうかな(笑)。ストーリーって大事ですよね。

和気あいあいと近況を報告しあいました。


對馬光さんをさらに知りたい!という方へ

オンライン説明会には、對馬さんが登壇!

青森県の地域課題をヒントに、ビジネスの創出を目指すプログラム
「next AOMORI」の2024年度説明会を、オンラインにて実施します。
對馬さんにも、事業への思いや、事業開始までのストーリー等をお話しいただきます。

参加は無料!
地域課題解決につながる創業を目指しませんか?

青森県内や、広く地方の地域課題解決に興味のある方はどなたでもご参加いただけます。
奮ってお申し込みください!
※都合がつかずアーカイブご視聴を希望の方も、本ページよりお申込ください!

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青森県庁主催】青森県の地域課題から新たなビジネスを創出するプログラム

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<運営:株式会社MAKOTO WILL
(聞き手:安田美央/next AOMORI 3期生/2024年度事務局)


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