建設業許可における建築一式とは?
建築一式工事とは
建築一式工事とは、総合的な企画、指導、調整のもとで建築物を建設する工事です。一般的には、建築確認を必要とする新築工事や増改築、大規模改修工事などが該当します。
建築一式の建設業許可が必要となるケース
建築一式の建設業許可は、
1件の請負代金が1,500万円以上、または請負代金の額に関わらず、木造住宅で延べ面積が150㎡以上の工事(木造住宅の場合、主要構造部が木造で、延べ面積の1/2以上を居住の用に供するもの)の場合に必要とされています。
上記の金額には、消費税・材料費・運送費等が含まれます。
建設業許可を取得する上でよくある誤認識
建築一式の建設業許可を取得したとしても、電気工事や管工事などの各専門工事において500万円以上の工事を請け負うことはできません。請負金額500万円以上の専門工事を単独で請け負うには、その専門工事の許可を必要とします。
建築一式の建設業許可とは、あくまで、建築確認を必要とする新築工事や増改築、大規模改修工事などを請け負うことができる許可となります。
逆を言えば、個別の専門工事として施工が可能な場合は、一式工事とはならず、建築一式の建設業許可は不要となります。
建築一式の建設業許可を取得する上での実務経験証明の注意点
建築一式の建設業許可を取得する上では建築士や建築施工管理技士などの資格者を専任技術者として申請するケースがほとんどですが、稀に10年間実務経験証明でのご依頼をいただくこともございます。
その場合、要件内の木造住宅のみを行っていた場合を除き、例えば東京都などの場合は建築確認をとっていた証明として、建築確認書類を求めれるため、建設業許可を持たない建設業者が請け負うことのできる金額で要件を満たす量の書類を揃えることは難しく、多くの場合は申請が危うくなります。
また例えば神奈川県などのように、建築確認書類を求められない県もあり、その上で実務経験証明書類を年に1件しか求められないような比較的要件の緩めの県の場合には、当事務所でも何度か10年実務経験証明によって建築一式を取得した実績はございます。しかし、やはり申請までたどり着くのが難しいということには変わりはありません。
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執筆者
行政書士法人Dee 代表行政書士 道原信治
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