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マイストーリー①やる気満々で大手企業に就職するが、落ちこぼれ社員に・・・その後ニューヨークで働くキャリアウーマンに変身する前の修行編

マイストーリー②落ちこぼれOLがNYで働くキャリアウーマンに大変身!NYで受けた試練とは!?はこちらから
マイストーリー③落ちこぼれOL→NYでの苦悩→「思い通りの働き方」から夢を叶える働き方を見つける♡今現在】はこちらから


「高岡さんはこちらの部屋ですね」

入社式を終え、人事担当者が新入社員を連れて社内を歩いている。
それぞれの部署に新入社員を送り届けるためだ。
大きな期待を胸に、私は人事担当者に言われた部屋に入っていった。

「高岡えみです!一生懸命頑張りますので、どうぞご指導をよろしくお願いいたします!」

この部署は、久しぶりに新入社員をとったこともあり、若い私をとても可愛がってくれた。

配属されたチームでは、上司、転職してきた同世代の女性(Aさん)、を中心に仕事をこなしていくことになった。
いつも丁寧に仕事を教えてくれる上司に私は感謝をしていた。

しかし、しばらくすると不思議なことに気が付いた。
私はアメリカの大学院を卒業したので、英語戦力として雇われたと思っていた。しかし、私の所にくるのは国内案件ばかり。
海外案件は、英語が苦手なAさんの所に振り分けられる。そして彼女は海外案件を嫌がっていた。

私たちは、上司に案件を交換したいと相談した。しかし上司は「これが俺の育成方法だ」と主張する。
何らかの考えがあってのことなのだと思い、私たちは上司の育成方法に納得をした。

上司は私に英語の案件を回さないくせに、若い頃にイギリスに1年間トレーニーとして働いていたことを何度も自慢してくる。
彼の英語はイマイチだったが、私はニコニコして彼の話を聞いていた。

そんなこんなで大人しく仕事をしている所に、他のチームの上司が遊びに来た。私たちの仕事の状況を知ると「俺だったら高岡さんに海外案件を任せて、Aさんに国内案件を任せるのに。相変わらずあの人変なことやってるな。」と私とAさんに向かって言った。

「やっぱりそうだよね。私もAさんも得意分野で勝負したいと思っていた考えは正しかったんだ」と私は思った。

そして、この時は”相変わらず変なことやってるな”という言葉の意味が分からなかった。

その後数年ほどこのチームで仕事をしたのだが、色々と事件は起こっていった。
例えば、部署の編成があったので、私の仕事を40代の男性数人に引き継ぐということがあった。私は、一生懸命マニュアルを作成して、引継ぎのミーティングを数回に渡り行って、懇切丁寧に説明をした。
なのに、彼らは、
「これってどんな意味だっけ?あれってどんな感じだっけ?」
と同じ質問を何度もしてくる。

真面目な私は悩んだ。
私の説明の仕方が悪かったのだろうか・・・?
でも質問の答えはマニュアルに書いてあるし、何で読んでくれないんだろう・・・?
同じ質問を何度もしてくるって、よっぽどのバカなんじゃないか?!!!
いやいや、年配の男性に対してバカなんで思ったら失礼だ。

こんな自問自答をしつつ、上司に相談しても何の解決にもならず、私の時間を奪ってくるバカなおじさん連中に怒りを溜めていった。

ある時から、上司に呼ばれて話しにいくと、頬や腕が、ピクピクと痙攣するようになった。
やばい・・・
何かが私の体の中で起きている。


心配になった私は、病院に行った。お医者様から
「鬱なので会社をすぐに休んでください」
と言われた。

私はショックだった。
私は性格的に明るかったので、鬱になんてならないと思っていた。
そして、以前会社で鬱から戻ってきた女性を見たことを思い出した。

その女性は、以前私の上司の元で仕事をしていた。そして鬱になった。
その上司は他の部下も鬱にしていた。
私で3人目の鬱患者だった。

そう、20代の私は、ブラック上司に潰されたのだった。


会社を休んでからは、病院と家を往復して、暫くは寝たきりの生活をしていた。
寝ながら、何で鬱になってしまったのか考えていた。

鬱は真面目な人がなりやすいっていうけれど
「あっ、そっか!」
私は、バカなおじさん達にも真面目に接しすぎていたのか。
もっと彼らの心の裏を見抜ければ良かった、と思った。

今なら分かるが、おじさん達は、単に若い女性である私と話したいがために
分からない振りをして話しかけていた。
それに気が付いていたら、もっと他の対応が出来ていたのに、当時の私には分からなかった。人生経験が足りなかったからだ。

会社を休んでいる間に、こんな感じで、失敗の原因と再発防止策を考えていた。
そうしていると、体調が回復したので、会社に戻ることになった。

会社に戻ると、最初は腫れものを触るかのように接していた上司と同僚だったが、私が仕事で結果を出し始めると安心して接してくるようになった。


元々要領が良かった私なので、仕事で成果も出し、競争率の高い社外プロジェクトに参加できることになった。
そのプロジェクトには、元いた部署では出会ったこともない素敵なビジネスパーソン達に出会った。

前いた部署にいる女性は、独身、見た目まあまあ、収入そこそこ。

しかし、このプロジェクトの人たちは、何でも持っていた。
女性でも、お金地位旦那さん子供も、全部持っていた。
おまけに性格も良かった。

「持ってる人は全部持ってるっていうけれど、本当なんだ!!!」

私は、元いた部署の女性と、プロジェクトで出会った彼女達は何が違うのか気になって、できるだけ彼らと一緒にいるようにした。
日中は、自分から仕事の提案をして彼らのアドバイスを聞き、夜は飲みに行ってプライベートを聞き出した。

彼らの発する言葉のレベルが、前の部署の人たちと違いすぎて、一言では彼らの秘密を説明できない。
ただ、私は彼らと長時間一緒にいることで、知らないうちに彼らの考え方をインストールして、似たようなことを話すようになった。


一つ大きな学びを書くとすると、マインドセットだと思う。
「全部持ってるなんてありえない。キャリアウーマンならモテない独身、お金も地位も持ってる人は性格悪いに決まってる!」

と以前の私は考えていたが、それが今では
「全部持ちたいと思えば持てる。だって、実際に持ってる人がいて、彼らはスーパーマンではなくて、苦労しながらも、日々楽しく生きていたら、素敵な成功者になったから。」

一言で書くと、安っぽく見えてしまうのが悲しいが、不可能だと思っていたことが、可能だと分かっただけで、見える世界が変わった。


このプロジェクトが終わると、私は元の部署に戻った。

そこで待ち受けていたものは・・・
②に続く。


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