致死性のカビ集団発生!「真菌性髄膜炎」美容外科で手術を受けた米国人6人が死亡
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報道ソース
ジメジメと湿気の多いこの季節、カビが気になりますが、カビの中でも命に関わる危険なカビが猛威を振るっていることは、NYサバイバルの動画でもたびたび取り上げています。
今回は、米国とメキシコの国境沿いにある町で、美容外科手術を受けた患者らが相次いで「真菌性髄膜炎」を発症し、現在6人の患者が亡くなったという報道を
が気になったので、ご紹介したいと思います。
メキシコの保健当局は、「感染の可能性がある全ての人を追跡できていない」と述べており、今後も死者が増えると予想されるそうです。
その理由は、集団感染が起きたクリニックが、「美容整形外科」だったため、本名を隠して手術を受けた患者が多くいたからだそうです。
直接的な死因は、美容外科手術の際に受けた「硬膜外麻酔」の医療器具に付着したカビが完全に消毒されておらず、致死性の「真菌性髄膜炎」の集団発生が起きてしまったと考えられています。
真菌性髄膜炎( fungal meningitis )とは、深在性の真菌症の1つとして起こる疾患です。
悪性の血液疾患や、悪性腫瘍に対する化学療法や、造血幹細胞・臓器移植術などの際に、ステロイド剤をはじめ、免疫抑制剤の使用や、後天性免疫不全症候群(エイズ)の増加によって、近年は、世界中で「真菌性髄膜炎」が増加傾向にあるそうです。
地元メディアによりますと、今年1月1日から5月13日の間に、テキサス州ブラウンズビルから、国境を越えてメキシコのマタモロスという街にある美容外科クリニックで、手術を受けた200人以上の患者が「真菌性髄膜炎」に感染した可能性があると報じています。
しかし、身元を隠して秘密裡に手術を受けた人も多く、感染したと思われる患者の連絡先情報が一部不明で、メキシコとアメリカの保健当局が、同クリニックで手術を受けた人は、症状がなくても、必ず医療機関で検査を受けて欲しいと強く
呼びかけています。
今回「真菌性髄膜炎」の集団感染が起きたクリニックは、「リバーサイド外科センター」と「クリニカK-3」で、現在は閉鎖されています。
髄膜炎は、脳と脊髄の保護膜が腫れる「脳感染症」で、緊急に治療しなければ命に関わると危険な病気です。
症状としては、発熱、頭痛、首のこわばり、吐き気、嘔吐、錯乱、光に対する過敏症などがあります。
髄膜炎は、ウイルス、細菌、外傷、真菌などによって引き起こされる疾患で
メキシコのマタモロスの症例では、外科手術の3日後から6週間後に症状が出始めたと言うことです。
亡くなったテキサス州の31歳の女性患者は、費用が安いと言うことで、国境を超えてメキシコで美容整形手術を受けた後に、「真菌性髄膜炎」を発症して亡くなりました。
この女性は、脂肪吸引と、ヒップリフトの美容整形手術を受けるために、車で国境を超えて、メキシコのマタモラスのクリニックで手術を受けました。
手術の費用が、アメリカ国内に比べてはるかに安いため、国境近くに住むアメリカ人がよく利用していたようです。
手術直後から、女性は頭痛に悩まされ、その痛みをSNSに投稿していました。
家族が、彼女が美容整形手術を受けたことを知ったのは、彼女が真菌性髄膜炎で入院してからだったそうです。
その間、5回の脳卒中と血栓に苦しみ、昏睡状態に陥って、2ヶ月後に亡くなったと言うことです。
米国の保健当局は、真菌性髄膜炎の集団発生は、汚染された硬膜麻酔用の器具から感染したと見ているようです。
亡くなった女性が受けた手術費用は合計3000ドルだったそうです。
また、同時期に、同じクリニックで施術を受けた後に「真菌性髄膜炎」を発症し、4人の女性が相次いで亡くなっており、現在は6人の死者が確認されました。
アメリカの保健当局は、このカビに感染した可能性のある172人を追跡調査してり、現在35人が真菌性髄膜炎と診断されたということです。
伝染力が強く、致死率が40%以上の「カンジダ・アウリス」のように、ヘアサロンや、飛行機の座席などからヒトヒト感染するほどの伝染性はないようですが、
近年、カビは「スーパー耐性菌」と呼ばれるモンスターが出現しており、消毒も難しくなってきています。
人間が抗生物質などの薬剤を使いすぎた結果、多剤性スーパー耐性カビが現れ、
私たちの日常のすぐ近くまで忍び寄っています。
病中病後など、身体の免疫力が下がった状態だと、これらの致命的なカビによる感染症に罹りやすいとも言われています。
こういうニュースを聞くと、手術室のある医療機関のスタッフがナーバスになるかと思いますが、患者の側も、手術室で使用される医療器具が、徹底的に消毒
されているかどうか知るよしもありません。
費用が安いからといって、あまり清潔ではない第三国や外国で、特に必要ではない手術を、安易に受けるのも考えものですね。
蒸し暑いこの季節。「カビ対策」を、ご家庭でも十分に行なっていただければ幸いです。
今日もここまで読んで下さりありがとうございました。
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