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米国で吹き荒れる「大量解雇」の嵐/FRBが「ドルのデジタル決済」の運用を7月から開始/キャッシュアプリの開発者の謎の死

本日の動画はこちらから https://youtu.be/e1nlWR7K6pI
昨夜、フランスの年金改革に反対するデモ隊が、ブラックロックのパリ本社に一時的に突入しました。
数十人の労働組合員が、米国に本社を置く投資会社のオフィスに侵入し、エマニュエル・マクロン大統領の年金改正に反対する声を上げたということです。フランス政府は定年退職年齢を62歳から64歳に引き上げる予定です。
暴徒たちはスローガンを唱え、敷地内で花火を焚いていていました。

10兆ドル規模の資産運用会社への突入は、組合が組織した全国的な抗議活動の11日目に行われました。
さらに、デモ参加者は運動のスローガンである "On est la"(訳注:「私たちはここにいる」)を唱和しました。

他のヨーロッパ諸国では、個人年金基金が年金制度の一部を賄ってい一方で、フランスでは、まだ働いている人たちが、定年退職後の人たちの年金に資金を提供しています。

しかし、政府によると、年金制度が機能し続けるためには改革が必要だといいます。
憲法評議会は今月中にも決定を下すと予想されている。しかし、野党は、彼のアイデアを厳しく制限することになると予想しています。

そうした中で、アメリカでは今年に入って「大量解雇」の嵐が吹き荒れているとCNBCが報じました。

https://www.cnbc.com/2023/04/06/layoffs-are-up-nearly-fivefold-so-far-this-year-with-tech-companies-leading-the-way.html

今年に入ってからレイオフが5倍近く増えており、Google社やアルファベット社などの、ハイテク企業がその先頭を走っているとcnbcが報じています。

2023年1月30日(月)、米カリフォルニア州マウンテンビューにあるグーグル本社。アルファベット社は、2月2日に決算数値を発表する予定です。

アメリカの再就職支援会社Challenger, Gray & Christmasが木曜日に発表したところによると、今年3月に企業は、約9万人の解雇を発表しました。大量解雇は前の月から急激に増加しています。

現在計画されているレイオフは、89,703人で、2月から15%増加しました。
今年に入ってからの人員削減は270,416人に上り、前年同期比396%増と、今年になり大量解雇が進んでいます。

特にダメージが大きいのはハイテク分野で、2023年に入ってからすでに102,391人の削減を発表しています。
これは1年前と比べて38,487%という驚異的な増加率で、全人員削減の38%に相当すると言います。

報告書によると、テック企業はすでに2022年全体よりも5%多く削減し、ドットコム不況の中で過去最悪の年となった2001年を上回るペースでレイオフが進んでいるということです。

アメリカの再就職支援会社の上級副社長は、「経済は依然として雇用を生み出しているものの、企業が2023年に向けて慎重な姿勢で臨んでいることは分かっている。"金利の引き上げが続き、企業がコストを抑制する中、我々が目る大規模なレイオフが続く可能性が高いといいうことです。

同メディアはまた、
FRBが待ち望んでやまなかった「ドルのデジタル決済システム」を7月に開始する予定だとも報じています。

Long-awaited Fed digital payment system to launch in July

FRB(連邦準備制度理事会)の、デジタル決済システムは、お金の動きを加速させると約束しており、7月にデビューする予定だ
とFED NOWが公表したとCNBCが報じました。

FED NOWでは、「弾力性があり、適応性があり、アクセスしやすい最先端の決済システム」を構築すると、このプログラムのエグゼクティブ・スポンサーである、リッチモンド連銀のトム・バーキン総裁が述べています。

このシステムにより、請求書の支払いや、給与や政府からの支出などの送金、その他多くの消費活動が、より迅速かつ低コストで行われるようになると、プログラムの目標に掲げられています。

FRBの発表によると、参加者は4月上旬に研修と認証プロセスを完了する予定です。

ボストン連銀のエリック・ローゼングレン前総裁の下で、このプロジェクトの指揮を執ったボストン連銀のプログラム・エグゼクティブ兼第一副総裁、ケン・モンゴメリー氏は

「デジタル決済の開始が近づいているので、金融機関とその業界パートナーは、FedNowサービス参加への準備を本格的に進めてほしい」と述べたということです。

このプログラムに参加する金融機関は、週末に閉鎖される現在のシステムとは対照的に、7日間、24時間アクセスできるようになる予定です。

プログラムの支持者たちは、このプログラムによって、より早く人々にお金が行き渡るようになると言います。例えば、コビトの大流行の初期に発行されたような政府からの支払いは、多くの人に届くのに何日もかかるのではなく、すぐに口座に入金されただろうと言うのです。

FRB関係者の中には、このプログラムが中央銀行のデジタル通貨の必要性に取って代わる可能性さえあると言う人もいます

SNS上では、「アメリカの現物ドルは、その価値を失いつつあります。彼らは通貨を完全にデジタル化する準備をしています。FED NOW 2023」を検索して見てください」といった書き込みもありました。

また、この動きと関連するか否かは不明ですが、気になる事件が目に止まりました。

https://www.dexerto.com/tech/cash-app-founder-bob-lee-killed-in-san-francisco-stabbing-2105347/

キャッシュアプリの創設者であるボブ・リー氏が、一昨日火曜日にサンフランシスコで何者かに刺殺されたということです。

サンフランシスコ警察は、4日(火)深夜に、43歳の男性が命にかかわる刺し傷を負っているのを発見したことを確認しました。

その後、警察は被害者を近くの病院へ護送しましたが、その後、亡くなったということです、

情報筋によると、被害者はキャッシュアプリの創業者で、現在はモバイルコインの最高製品責任者であるボブ・リーであることが確認されました。
警察は、この犯罪に関連する逮捕者をまだ出していません。

MobileCoinのCEOであるJoshua Goldbardは、次のように述べています: "ボブはAndroidとCashAppを我々の世界に誕生させることに貢献した人物です。

「ボブ・リー氏は、21世紀、人々のプライバシーを保護するウォレットを構築するのが夢でした」。

この事件について、イーロン・マスク氏をはじめとする、テック業界のリーダーたちが、この刺殺事件を激しく非難しています。
イーロン・マスク氏は「私の知り合いの多くがひどい暴行を受けている 」とtweetし、サンフランシスコの凶悪犯罪は恐ろしい
もので、例え犯人が捕まっても、すぐに釈放されることが多い、と批判しました。

イーロン・マスク氏はまた、サンフランシスコの地方検事ブルック・ジェンキンスに対し、「市が 繰り返し犯罪者を投獄するために、より強い行動をとっているか?」と質問しました。

キャッシュアプリを所有するブロック社のジャック・ドーシー氏(Twitterの創設者)も、自身のSNSで、ボブ・リー氏の逝去を確認したと投稿しました。リー氏は、後にブロックと改名したSquare社の初代最高技術責任者だったんだ、と呟いています。

お金を分散して保護する“ウオレットアプリ“などを開発している他社のCEOらも、この刺殺事件には戦々恐々としているということです。

現味、お金のシフト、つまり金融リセットから財産を守ろうとするアプリを開発したり、声を上げたりすると、まさか命を狙われるのでしょうか?

気になるtweetがあったので、1つご紹介します。

1933年、フランクリン・デラノ・ルーズベルトは金券を停止し、20ドル札の1オンス金貨への兌換(だかん)を停止しました。
1971年には、リチャード・ニクソンは、米ドルの金への兌換(だかん)を「一時的に」停止しました。
まもなく、FRBはあなたの銀行口座を所有することになります。彼らはあなたに金を買わせることができると思いますか?

注釈)兌換紙幣とは、この紙幣を持って来れば、いつでも同じ価値の金(きん)と交換できる紙幣」という意味で、この反意語が不換紙幣ということになります。

デジタルドルへの移行は、昨年までは2025年を目処にと言われていましたが、今年の7月には、ドルのデジタル運用を開始するとは、ずいぶん早まっている気がします。
英国もデジタルポンドへの移行を進めており、西側諸国のCBDC(中央銀行デジタル通貨)発行の動きが早まるようです。
やはり、中国のデジタル人民元を軸とした、BRICs、ASEAN、OPECプラスの素早い動きに対抗したものなのでしょうか。

アメリカのIRS(アメリカ国税庁が入った政府の歳入機関)が、今年87000人を新たに雇って、脱税の取り締まりを強化しようとしているという妙なニュースも入ってきました。

「新しいデジタルドルの決済導入」「プライバシーの保護」そして「脱税と銃の取り締まり強化」これらが1セットとなり、
金融リセットに向けて、新たな制度が、着々と進められているようです。
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