熱狂的なファンを増やしたければセーフティを突き詰めろ!

最近、イベントの主催者や経営者さんに『セーフティ』の話をすることが多い。イベント参加者やお客様の満足度を高めるとか、ファンになってもらう、応援してもらうなどといったことを目指すのであれば、まず第一に『セーフティ』を考える必要があるなってのが僕の実感。『セーフティ』ってのは狭義の意味だと「安心・安全」だけど、ここでは「快適さ・居心地の良さ」といった意味も含ませている。『セーフティ』は、一切のストレスを感じない心地よい状態だと考えたら良いかな。

僕はこれまで世界トップスピーカーたちのセミナー運営に携わってきたけど、そこでの最たる学びは『セーフティ』の重要性。『セーフティ』を感じないと人は変化をしようとしないんだよね。変化というのは、場を楽しむってことも含まれるんだ。『セーフティ』を感じないと不安でなかなか心を開けないからね。心が開けないと安心して場を楽しむことができないのよ。だから、イベントであれビジネスであれお客さんを楽しんでもらう、満足してもらうためには『セーフティ』をまず考えなければいけないってこと。

顧客満足度で多くの人が勘違いしているのは、商品の質が高ければ満足度は高まると思っちゃっていること。ぶっちゃけた話、商品の質による満足度って全体の2割程度しかないんだよね。8割はどこにあるかっていうと、ホスピタリティ。お客様をどれだけ大切に扱っているかという点にあるんだ。どんなに美味しい料理屋さんでもお客様への態度が横柄だったら満足度下がるよね。アマゾンの商品レビューなんかをみると、商品ではなく配送や梱包の仕方、クレームの対応の評価をしている人も多い。梱包の仕方が悪くても商品そのものの質が下がるわけではないのに、満足度は大きく下がってしまうんだよね。料理の味はそこそこだけど、女将さんがすごい優しくて楽しい定食屋さんはすごく人気があったりする。顧客満足度を高めるのであれば、ホスピタリティを高めたら良いんだ。そして、ホスピタリティとは『セーフティ』なんだ。

顧客満足度を高める、熱狂的なファンを集める。もしも、それを実現したいのであれば、『セーフティ』を突き詰めて考え、体現していくことが大切だというのが僕の実感なんだよね。じゃぁ、どうやってセーフティを突き詰めたら良いのかっていうと、『時間と空間の範囲を広げる』ってこと。要するに、そのイベントやビジネスを中心にどこまでの範囲をセーフティにするか? ってのを考えるってことね。ビジネスで言うのであれば、当然ながらお客様のセーフティは考えるでしょ。でも、お客様のセーフティを保つために社員のセーフティは脅かされてないかを考える。ビジネスパートナー、出入り業者さんのセーフティが脅かされていないかを考えるってこと。いわゆるステークホルダー(利害関係者)のセーフティについて考えるってこと。でね、さらにそこから一歩外側のセーフティも考えていきたい。一歩外側というのは、ステークホルダーのステークホルダー。例えば、お客様の家族や友人。ビジネスパートナーの家族や社員。そうした人たちのセーフティも考えるってこと。さらに空間の範囲を広げると、街や業界、自治体、行政などのセーフティ、国、アジア、世界のセーフティについて考えること。これが空間の範囲を広げて考えるってことね。

僕はずっとセミナービジネスをやってきたんだけど、家族の賛成がもらえない参加者さんも沢山いたんだよね。そのセミナーはさ、その参加者の家族にとってセーフティではなかったのよ。そんな状態だと参加者さんはどこか負い目を感じながらセミナーに参加しなければいけなくなっちゃうよね。そうではなくて、「いってらっしゃい!頑張ってね!」と笑顔で家族に送り出されたほうが参加者も気分よくセミナーに参加できるし、セミナーも良いエネルギーの場になるよね。そんな状況にするためにはさ、参加者の家族のセーフティも考えていった方が良いというわけ。ぶっちゃけた話、セミナーって得たいが知れない面がある。だからさ、「うちの夫は騙されてるんじゃないかしら?」「変な宗教じゃないわよね?」「お金を奪われたりしないかしら」みたいな不安を参加者の家族が感じるのは当然だと思うんだ。その家族の不安を取り除く、セーフティを感じてもらうようにすることも主催者側の務めだと思うんだよね。で、それは街に対してもそう。セミナーの開催場所の街の人たちが「あそこでなんか変なことやっているんじゃないか?」「イベントの後、いつもゴミが散らかってる」みたいに感じないようにするってのもやはりセーフティだとおもうんだよね。

もしもね、セミナーが開催されるたびに街が綺麗になっていったらどうだろう。セミナーに参加していないのに街の人が元気になって、街が活気づいてきたとしたら? 街の人から応援が貰えるか? 当然、貰えるよね。『セーフティ』の空間の範囲を広げて考えて、体現していくとそんなことになるんだよね。

さらにそこで時間の範囲も考える。簡単に言うと、10年後、30年後、50年後、100年後……のセーフティも考える。この2,3年はセーフティがあるかもしれないけど、100年後もセーフティが保たれるかってことを考える。セーフティの持続可能性を考えるってこと。これは、子孫のセーフティも考えるってことになるんだよな。

時間と空間の範囲を広げて『セーフティ』を考えていくと、世界の見え方が変わる。同じことをしたとしても目の前のお客様のセーフティだけを意識しているのと、100年後の世界のセーフティを意識しているのでは、発するエネルギーが全く違う。振る舞いや届けるメッセージなんかも大きく変わる。影響力が変わってくる。そんな在り方に惹きつけられ、熱狂的なファンが増えるのは当たり前だね。『セーフティ』は、一切のストレスを感じない心地よい状態。その範囲を広げて活動していこう。そうしたら、熱狂的なファンは自然と増えてくる。僕はそう実感してる。

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黒崎英臣
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