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人は世界観のファンになる。でも、具体的にどうしたらいいの?

「もっとさ~、世界観出してかないとファン増えないよ。世界観だよ、世界観! ほら分かるでしょ。最近、人気が上がってきてる○○とかさ××とかさ。あんな感じで世界観を出してこうよ!」

今から17,8年前、僕がまだビジュアル系だった頃、ライブ後にライブハウスの責任者に呼び出され、そんなことを言われた。

ぶっちゃけね、こっちだって世界観を出したいって思ってるのよ。

自分たちの世界観をガンッ! とぶちかまして、ファンをどさっと増やして、ワーキャーと黄色い声援を浴びたいと思ってるのよ。

そんなこと言われたって、できないから困ってるのよ。

結局、バンドは世界観を打ち出すことができずに解散。

そして、そのまま引退した。


時は流れて、僕はセミナー講師として起業した。

しかし、起業ノウハウを学ばずに勢いで起業したため、お客様が来ない。

ツイッターとかブログとかメルマガとか、セミナー集客につながりそうなことはいろいろと試してみる。

が、全く反応がない。

そんなとき、とあるマーケッターがこんなことを言ってた。

「人は、世界観のファンになるから、世界観を打ち出したほうが良いよ」

だから、そんなのは分かってるんだって!

世界観を打ち出して、ファンを増やして、セミナーの参加者増やして、チヤホヤされたいんだってば!

でも、それができないから困ってるんだってば!

とにかく僕は、ファンを集めるためには、世界観を表現することが重要だってのは、バンド時代から知ってはいた。

だけど、実際に表現することはできなかったんだ。


で、なんで世界観を表現することができないんだろう? って、その原因を考えたら『世界観の表現』というものが分かっているようで分かっていない、実に曖昧な理解だからってことがわかったんだ。

特に世界観。

説明しろと言われると、とても難しく説明ができない。

生き方とか、ビジョンとか、思ってることとか、そんな曖昧な答えしか出てこない。

世界観の理解が乏しく、シッカリと定義ができていない。

だから、人に説明ができない。

人に説明するのができないんだから、そりゃ、世界観の表現ができるわけがないよね。

ってことが分かったので、世界観について勉強し、一つの僕なりの定義を作った。

世界観とは、自分が生きている現実世界の認識である!

つまり、自分が生きているこの世界をどのように見ているのか? ということ。

自分がこの世界で何者でなのか、何を信じ、何を大切にして生きているのか。

そうした世界の認識が世界観。

僕は、そのように定義したんだ。


すると、ファンを増やすためには、自分のやっていることや信じていることや大切にしていることを表現すれば良いってことがわかってきた。

確かに、人を魅了しファンが多いアーティストなんかを見ると、その創作物から信念や価値観、人となりを感じることができる。

人気ブロガー等を見ても、自分の信じていることや価値観を曲げることなく表現している。

なるほど、それなら僕が信じているものや価値観などを明確にして、それを表現すれば良いだけだ。


でも、ここでまた一つ疑問が湧いてきた。

『表現する』って、つまりどういうことだろう?

表現する表現するって言うけど、それは具体的にどうすることが表現することなのかが分からなくなった。

文字にする、曲にする、言葉にする、料理ってのもあるね。

確かにそうなんだけど、表現する イコール 文字にする ではなく、表現の一部に文字があるだけだ。

すると、『表現する』ってのは、いったいどういうことを指すのだろうか?

これまた僕は、『表現する』の定義を考えはじめ、一つの答えを出した。

『表現する』とは、五感で感じられる状態にすることである!

つまり、文字や音、味、臭い、手触りなど、五感で感じられる状態にすることが『表現する』ってこと。


となると、『世界観を表現する』とはどういうことかというと、それぞれの定義を組み合わせたら、

自分が生きている現実世界の認識を五感で感じられる状態にすること

ってなる。

まぁ簡単に言うと、自分の信じていることや大切にしていることなどを文字や音、味などにするってことになるね。

インスタグラムであれば写真に、料理人であれば味や香りや盛り付けに落とし込むってこと。

これが、世界観を表現するっていうことなんだなって。


こう定義してみて、世界観の表現を具体的アクションに落とし込めるようになったけど、同時に僕がいかにあいまいに理解していたのか、とった行動が中途半端だったのかも浮き彫りになった。

振り返ると、バンド時代の僕たちは何を信じ、何を大切にして、何をテーマにしているのかが全く決まっていなかった。

そりゃ、表現すらできないわけだよ。

ファンも集まらないわけだよ。

本当に人気のあるバンドは、世界観がハッキリしていたよね。

しかも、その表現は楽曲だけにはとどまらない。

ステージ衣装やメイク、バンドのロゴデザイン、ライブの小物や照明の使い方までこだわって表現していたなぁ。

まさに五感で感じられる状態だ。

そりゃ、ファンがつくのは当たり前だ。



世界観の表現って、生き方にこだわりを示すってことだと僕は思うんだ。

これって、生き様なんだよね。

在り方なんだよね。

自分を知り、嘘偽りなく、自分を生きる。

そんな生き方をしているから、人は惹かれ、ファンになり、応援が集まってくるんじゃないかな。

「ファンを増やしたかったら、自分の世界観を表現すると良いよ」

これはセミナーやら本でよく言われていることだけど、これは自分の在り方に人が集まるってことなんだよね。

ファンを集めるのはテクニックとかそんなんじゃなくて、結局は、自分がどう生きるか?

それだけの気がするなぁ。

自分にまっすぐに生きる。

等身大の自分で生きる。

『わたし』は『わたし』として生きる。

それこそが世界観の表現であり、熱狂的なファンを集める秘訣だと思うんだ。

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黒崎英臣
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