スマホ動画の合成なら、自宅でも一人でも楽しめる!
遠出もできず、旅行にも行けず。
新型コロナウイルスの影響による自粛ムードは、将来の夢の一つが「旅人」だった僕にとって、苦痛でしかありませんでした。
僕が「旅人」に憧れたのは、中学生の頃。
景色がまったく変化しない広島の片田舎で、青い空を見上げて、どこかへ行きたいと強く願ったものでした。
そして今、その青い空は、どんな場所にでも連れて行ってくれるどこでもドアになりました。
そう、iPhone1台で合成すればね。
* * * *
iPhone専用の動画編集アプリ「iMovie」に、いつの間にか「合成機能」が追加されていました。
映像を読み込む時に「グリーン/ブルースクリーン」を選択して重ねると、動画(写真)の青・緑の部分をきれいにくりぬいて合成してくれます。
これで、表現できることがグッと広がります!
映画の世界では、合成する際、背景を青や緑のシートでカバーしているのを見かけます。なぜ青や緑かというと、人の身体の中になかなか無い色だから合成しやすいため、だそうです。
この青や緑のシートのことを、ブルー/グリーンスクリーンとか、ブルー/グリーンバックなどと呼んだりします。
ちなみに、欧米人は目が青い人がいるからか、ハリウッドではグリーンバックがメインで使われている印象です。
青い空は、合成できる
さて、この「青や緑のシート」がなくても、青い空はそのままブルーバックの代わりになります。
まず、青い空の動画を撮り、
次に、合成する動画を撮り、
最後に、iMovieで合成する。
合成の様子はこんな感じです。
背景の動画をタイムラインに並べ、その上に青い空の動画を重ね、青い部分をくり抜く。
ビルの向こうを歩く巨人、といった動画ができあがりました。
アングルがどうとか、光の感じがどうとか、細かい部分は気になりますが、
合成のやり方はこれでお分かりいただけたと思います。
手描きイラストも重ねられる
動画や写真を合成するだけでなく、イラストも合成できます。
これはいわゆる、マットペインティングという手法ですね。
これも、いろんな表現ができそうです。
一部分を合成することもできる
背景ではなく、画面の一部分だけを合成することもできます。
壁に青や緑の紙を貼っておけば、そこだけ別の画面に変えたり、もできますね。
青みが少なくても合成できる
薄曇りの空も、きれいに合成できることも分かりました。
iMovieの合成機能、なかなかです。
青や緑じゃなくても合成できる!?
試しにやってみましたが・・・、やはり「切り抜き具合」が弱いようです。
合成には青か緑を使いましょう!
大きな布があるといろいろ遊べる
小物を合成するなら、100円ショップのブルーのボードでも十分ですが、
人をまるまる合成するには、畳一畳分くらいの大きさが必要です。
青でも緑でも、身体を覆うくらいの大きな布を用意できると、さらに楽しめます。布は、畳んでもシワになりにくいタイプのものがいいでしょう。
ただ、この布をどうやって固定するか?が問題になります。
室内であれば、きれいにはがせる養生テープなどを使い、ドアや壁につけるのが最も簡単だろうと思います。
しかし、どうしてもシワがよらないようにピンと貼るのが大変!
僕が購入したのは、レフ版のようにパンと広げることができるタイプのグリーンバック。なんと高さが200cmもあり、これなら大人もすっぽりです。
これを使って合成してみたのがこちら。
昨今は、オンライン会議システムzoomのバーチャル背景も一般的になりました。合成への認知も広まったと思います。
アイデア次第でいろんなことができますね。
最初は難しいことは考えず、いろいろ試して遊んでみることをオススメします。
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オリカワシュウイチ
映像クリエイター/絵コンテコーチ
初心者の映画制作をサポートする活動を全国で続ける。埼玉在住。
仲間ゼロ・カメラ1台から映画作りをスタートし『映画工房カルフのように( http://karufu.net/ )』を立ち上げ、セミナーやワークショップを通して、これまで1000人以上に映画作りをアドバイスする。スタローンに生で会ったことのある広島県人。著書に『事例で学ぶ1分間PR動画ラクラク作成ハンドブック』『iPhoneで作ろう ビジネス動画の教科書』(共にペンコム)がある。
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