自分の好みの画像を言語化してみる。みなさんもトライしてみませんか?
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高校生の頃から、僕は中世の版画に心奪われてきたのです。
例えばこんな画像。
見たことありますよね。
これを画像生成AIで再現できるのか試してみたのです。
画像生成AIに描いてもらったら
GPT-4(有料版)で生成してみることにしました。
一般的な画像生成AIは、「1つのプロンプト(指示文)に対し画像が生成される」という1対1の関係。
生成された画像に不満があれば、都度、ゼロからプロンプトを記入し直していきます。
一方GPT-4なら、AIと対話型で画像を生成していけます。
一度生成された画像に対し、修正指示を出しながら直していける。
(1)プロンプト:機織り機を、版画風に描いてください
いきなり悪くない。でも何か足らない。
(2)プロンプト:機織り機を使う女性も加えてください
違和感の元は何だろう。線がくっきりシャープ過ぎるのかな。
(3)プロンプト:もっと掠れた感じで表現してください
いい。でも、ヨーロッパじゃない感じがする。
(4)プロンプト:中世ヨーロッパ風の女性にしてください
これだと位の高い女性に見えます。
(5)プロンプト:中世ヨーロッパの庶民にしてください
これだ!あともう少し。
(6)プロンプト:この絵を掠れた感じにしてください
満足です。
好みの画像を再現するプロンプトを知る
今後いつでもこのスタイルを再現できるよう、プロンプトを残しておきたい。
そこで今度は逆の操作。
最後の画像をGPT-4にアップロードして、「この画像を生成するプロンプトを教えてください」と聞きました。
この部分ですね。これをメモしておこう。
少し欲が出てきました。
僕の好きなタッチを表現するのに、他に必要な要素はないのでしょうか。
別の表現で画像を生成してみます。
◎プロンプト:風景画をレトロな版画風に描いてください。モノクロで、粗い感じで
◎プロンプト:日本の都会、男女二人が歩いている様子を、レトロな版画風に描いてください。モノクロで、粗い感じで描いてください
どちらも全然好みじゃない。
僕にとっては、単に「版画風」ではなく「中世ヨーロッパ風」が重要なようです。
好みの画像が再現されるか試してみる
先ほどメモしたプロンプトを使って、再現度を確かめてみます。
メモしたプロンプトは英語のままの方が、AIに伝わりやすいと考えました。
◎プロンプト:中世ヨーロッパの庶民の男女が、三脚に乗せたビデオカメラを使って撮影している様子を描いてください。掠れた感じで。
The style is reminiscent of historical woodcut prints, with strong black and white contrast and a focus on clean lines and shading to give depth and texture.
◎プロンプト:中世ヨーロッパの庶民の農夫が、ノートパソコンで動画編集をしている様子を描いてください。掠れた感じで。
The style is reminiscent of historical woodcut prints, with strong black and white contrast and a focus on clean lines and shading to give depth and texture.
◎プロンプト:中世ヨーロッパの庶民の農婦が、スマートフォンをジンバルにつけて撮影している様子を描いてください。掠れた感じで。
The style is reminiscent of historical woodcut prints, with strong black and white contrast and a focus on clean lines and shading to give depth and texture.
おおー!
どれもいい感じです。
一つ、表現方法を手に入れた気分です。
▼まとめ
画像生成AIとの付き合いでは、「自分の好みを的確に言語化すること」が求められます。
でも、こうして「自分の好みを言語化」したら、手描きでもいける気もしてきました。
試しに自分で描いてみたのがこちら。
絵を描くのにも「言葉が大事」というのは、なんだか不思議な感覚。
今回、ずっと好きだった中世ヨーロッパ風版画に、ようやく想いを伝えられた気がします。
自分の好みの画像を言語化してみる。
みなさんもトライしてみませんか?
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オリカワシュウイチ
映像クリエイター/絵コンテコーチ
初心者の映画制作をサポートする活動を全国で続ける。埼玉在住。
仲間ゼロ・カメラ1台から映画作りをスタートし『映画工房カルフのように( http://karufu.net/ )』を立ち上げ、セミナーやワークショップを通して、これまで1000人以上に映画作りをアドバイスする。スタローンに生で会ったことのある広島県人。著書に『事例で学ぶ1分間PR動画ラクラク作成ハンドブック』『iPhoneで作ろう ビジネス動画の教科書』『iPhoneでお金をかけずにビジネス動画を作れるようになる本』(全てペンコム)がある。
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