西宮の大時計【つながる1.17】
こんにちは!NEW-S Wind Ensembleです!
今回のつながる1.17は神戸を離れて、本番会場のアミティホールがある西宮市のお話です。
兵庫県の南東部に位置する西宮市は、人口48万人の兵庫県第三の都市。阪神西宮駅、西宮北口駅の周辺は、たくさんの人が行き交う活気あふれる街になっています。
その阪神西宮駅の南側、駅前のショッピングセンターの前に、今回紹介する震災遺構はあります。
駅前の大時計
5時47分で止まった時計。
30年前の阪神淡路大震災は、震源から40km近く離れたこの街にも大きな被害をもたらしました。
阪急神戸線沿線の地域では震度7の激震を記録。各地で建物が倒壊し、山手地域では大規模な地滑りがいくつもの家を呑み込んでいきました。
犠牲者の数は1,126人。1自治体の記録としては、これは神戸市に次ぐ数です。
かつてこの大時計が設置されていた西宮中央商店街も、激震によって大きな被害を受けました。商店の8割が全半壊、人々の生活を支えた風景は一瞬にして変わり果ててしまいました。
震災発生後、深い悲しみの中から西宮の人びとは復興への道を歩みはじめました。中央商店街も震災の傷跡が残る中、かつての活気を取り戻すべく、徐々に店舗の営業が再開されていきました。
その姿をアーケードに吊り下げられながら見守ったのが、この止まった大時計でした。
2003年、アーケードの取り壊しとともに大時計も撤去されることに。しかし、街の復興を見守ってきたシンボルであるこの時計は、その後も保存されることとなりました。
そうして設置されたのが、人通りの多い県道の前、ショッピングセンターの敷地内の現在の場所です。
毎年この場所では、震災の発生した1月17日の早朝に現地の人が集い、黙祷を捧げ、献花をされるそうです。
多くの地域に深い傷跡をもたらした阪神淡路大震災、そこから今までの30年間には、それぞれの地域の復興のストーリーがあります。
この大時計は、西宮の街の30年間のストーリーを見てきた証人であると言えるでしょう。
この西宮の地で「つながる祈りの演奏会」を開催できることに深く感謝して、時計の止まった午前5時47分、そしてそこからの30年間を辿りながら、準備を進めていきたいと思います。
次回の「つながる1.17」もぜひご覧ください!