(全国)NHKの国会中継は長すぎて分かりづらい。テレビでも解説されない。
(現代ビジネス)
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前編記事『「自民党批判の動画が儲かるんです」大手企業を辞めて《動画切り抜き職人》に転職した男性「その驚きの月収」』より続く。
動画制作の原動力は「自分自身の怒り」
本誌の取材に応じたチャンネル運営者のBさん(40代男性)も同じく、不遇な人生をたどったと語る。彼はいわゆる就職氷河期世代にあたる。 「アパレル系の会社に勤めていたんですが、長時間労働・低賃金のブラック企業でした。しかもコロナ禍で大打撃を受けて、アパレル事業から撤退、私も整理解雇されてしまいました。『社畜』の生活はもう懲りたから、ものは試しと思ってYouTubeを始めてみました」 やはり、石丸氏や財務省批判の動画で再生回数が急伸。「いまでは、会社員時代の倍以上の収入が確保できています」という。 Bさんも、支持政党や政治的な信条はまったくないが、社会への怒りはあると語る。 「動画制作の動機はおカネのため。勘違いされるんですが、政党や政治家から『動画を作ってくれ』と頼まれることはありません。でもやっているうちに、自分の動画が政治を動かしていると思うようになったのも事実。 私の世代には、新卒で就職できず非正規雇用やフリーターになった人、上の世代より必死で働いているのに不遇な生活に甘んじてきた人が多い。本当は、もっと怒ってもよかったんじゃないかと気がついたんです」
人の役に立ちたい
時折、議員本人や政党関係者を名乗るコメントが寄せられる。前出のAさんは、そうしたときに手ごたえを感じるという。 「政治系でよく視聴される動画のセオリーは、『庶民の怒りを刺激する』か『ポンコツ議員をやりこめて、スカッとする』のどちらかです。でも個人的には、『スカッと』動画はその場だけで終わりですから、やはり国民の怒りの声を拾うことのほうが、拡散されやすいし社会的な意義もあると考えています。 NHKの国会中継は長すぎて分かりづらい。でもテレビではちゃんと解説されない。そこにニーズがある。芸能の動画のほうが儲かるかもしれませんが、やっぱり自分にはどこかで、人の役に立ちたいという気持ちがあるのかも知れません」
週刊現代