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ミシュランに格付けされた屋台料理

2022年9月2日

 知り合いの日本人の会社を昼どきに訪れ、「いつも混んでいる食堂がある」ということで一緒に行ってみた。客は何人もいたもののすぐに座ることができ、出されたメニューを見る。豚足を甘く煮詰めた「カーオ・カー・ムー」だった。メニューの写真は6枚。すなわち6種類のカーオ・カー・ムーということになるが、器の中身の豚足はどれも似たり寄ったり。価格は50、70バーツ。100バーツもあるが、50バーツの大盛りらしい。

 「ここは外国人旅行者もやって来る」と、連れが言う。向かいの2テーブルにはそれぞれ、中国語を話す2人連れの女子。店内をよく見みると、ミシュランのマークが数枚貼られていて、外国人がわざわざ訪れるのも当然といえた。連れは初めて、ミシュラン格付けだったことを知ったらしい。「Charoen Saeng Silom」でググると、すぐにヒットする。

 「確かに美味いけど、どの店も同じようなもんだろう」と連れは続ける。ミシュランの格付けを決める欧米人がやってきて、「ここは格段に美味い」と評価したとは思えない。タイ人スタッフが「ここって美味いんじゃない」という程度のノリで決めたような気がする。

 気楽に食べられるから屋台料理であり、食堂である。ミシュランのお墨付きを得たからといって格好つけることなく、ただ皿に持っただけの料理を出してくるサービスに納得がいく。


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