文政権、残り任期の最優先課題に日韓関係? -- 対北政策からの排除を怖れて日米韓三角関係強化を米にアピール?
東亜日報の単独記事ですが、文政権が残り任期中の最優先課題として日韓関係の修復を最優先課題にしていると報道がありました。論調からすると、アメリカが日韓関係の改善を求めていて、米朝関係に韓国を絡めることへ懐疑的な雰囲気のアメリカを配慮したのでは?というもの。
ムン・ジェイン政府が任期末外交戦略の最優先順位で、韓日関係の復元を挙げて南北関係の復元のために、日韓関係から、まず改善するという構想を検討していることが分かった。ジョー・バイデン米政府が北朝鮮、中国の問題で韓米日三角協力の重要性を強調し、そのための日韓関係の改善を注文しているだけ、日韓関係は、最初のプルリョヤバイデン政権と対北朝鮮政策調整が順調と政府が判断したというものである。
政府関係者は14日、「南北関係の復元よりも韓日関係の復元をまずしなければならない」とし「現在、私たちの外交安保が早く解決すべき課題が日韓関係の復元」と述べた。これにより、政府当局者は、バイデン政権とのコミュニケーションの過程で、韓国が韓米日三角協力に参加するという意味をまず明らかにし、日韓関係の改善のための韓国の努力を説明し、米国も韓日関係の改善に役割をしてくれという趣旨で話をしてと関係者が伝えた。
こうした中、定義用外相とトニーブルリンカーン米国務長官が12日、通話で"韓米日協力が持続されることが重要であることに共感した」と外交部が明らかにした。米国務省はこの日の通話内容を伝えながら、「韓米日協力継続の重要性をブロックリンカーン長官が強調した」とした。
国務省スポークスマン室の関係者は11日(現地時間)、米国の声(VOA)に「現在、韓国と日本の間に存在する緊張は残念なこと」とし「バイデン政権は、米国との同盟間の関係だけでなく、同盟間の関係も強化している。韓日関係よりも重要なことはない」と強調した。
バイデン政権への対応に苦慮?
バイデン政権が北朝鮮への政策について強硬姿勢を維持しつつ、同盟国・周辺国との協調を重視する姿勢を見せていると、いうことで、文大統領が大好きだった首脳会談でトップダウンに物事を一気に決めてやろうとする手法が使えません。
文大統領の数少ない外交成果だった米朝首脳会談は成果がほとんどないままですし、戦争が起きなかったことが成果だとしてもトランプ元大統領の成果を否定したいバイデン政権では、韓国が適当なことを吹き込んだために米国が巻き込まれたもの…という印象が強い。
さらに、オバマ政権時に高官として携わった経験のある人材がバイデン以下大勢居て、慰安婦合意へのアメリカの保証というポイントをよく知っている人材が多い。逆に文政権には日米ともにパイプがゼロ。なにせ、アメリカに嘘つきと呼ばれた高官が外相になってアメリカ側が呆れ、天皇陛下を日王と呼べ!と言って反日アピールしてた元議員が駐日韓国大使になるぐらいだから。
そういえば、韓国外相が就任前の国会聴聞会で金委員長について「非核化の意思を持っている」と語り、これ自体はまぁ、文大統領も同じようなことを言っていたので、政権内の意見を統一した結果だと思うけど、それに対してアメリカの元対北朝鮮担当者から「韓国は根拠なくトランプ政権に北の情報を吹き込んだ。バイデンに同じ事をするべきではない」と、思い切り太い釘をぶっ刺されてましたね(笑)
南北関係より先に日韓関係?
ムン・ジェイン政府が「南北関係の復元よりも韓日関係の復元が先に」と判断したのには任期が1年余りしか残っていない状況で、韓日関係の悪化が続くと、日本が韓国政府の対北朝鮮政策に否定的な状況が続くことがあるという懸念が作用したことが分かった。特にジョー・バイデン米政府は中国牽制だけでなく、北朝鮮の核問題解決のための韓国と日本との緊密な協調を強調している。このような時に、日本が米国に対北朝鮮圧迫の必要性だけを強調する場合、任期末北-米非核化交渉の再開とこれを通じた南北関係の復元という朝鮮半島の平和プロセスに支障をきたすことを懸念したという話だ。
政府関係者は、任期末、政府の最優先外交戦略の一つ、日韓関係の復元を挙げながら、「南北関係の復元よりも韓日関係の復元をまずしなければならない」とし「北朝鮮との対話に先立ち、米韓が先に対北政策を適切に調整しなければならない」高度だった。バイデン政権が対北政策で「新たな戦略を採用する」とし「このために、韓国、日本など同盟国と緊密に協議する」としただけ米国と協調を経ずには、北朝鮮との意味のある交渉が難しいという判断が敷かれていること。
韓国が米朝関係に一枚噛むためには、バイデン政権の基本姿勢である周辺国との協調に入らなければならない。そのためにはまったく関心のない日本との関係を改善する必要があるわけだけど、現状、日本はアメリカの要求だからと譲歩する様子はない。韓国がどこまで本気で改善するつもりがあるか?
本気と言うか、まともな案が出てくる能力がないから無理だと思うが。
たぶん、この記事が他の報道機関に拡がって論調が出てくる頃には、世論からも「アメリカが韓国だけを圧迫するのは不公平」「人権を尊重するバイデン政権なら韓国の味方じゃないの?」「日本を叩くべき!」なんて感じになるのは目に見えてますが、慰安婦合意の経過を知っているバイデン政権は、今の関係悪化の原因がすべて韓国側にあることを知っている。
アメリカが韓国に対して日韓関係の改善を要求し、関係が改善されない限り協調路線で進むだろう対北朝鮮政策に韓国の座る席はないという警告はキチッとされているでしょう。日本が韓国に譲歩するということは、文政権のやり方に一定の配慮や容認を認めたと、韓国に勘違いさせる可能性がある。自分の思いたい方向に勝手に思い込むのは半島の住民の気質ですからね。
これまではアメリカからも韓国に対して日本側が一定の配慮を求められて、従ってきた経緯もあると思います。ただし、今回に至っては、日韓併合や基本条約についても危うい解釈を韓国司法がしていて、憲法裁判所もそれを踏まえた判断をしている以上、日本が引けばますます韓国側から問題が噴出するのは間違いないし、バイデン政権時に日米間の間に問題を持ち込ませるわけにはいきません。そこはこれまた慰安婦合意の際の政府中枢にいた菅総理もアメリカに説明し、文政権の分析も伝え、北朝鮮にしか関心のない韓国には、対北朝鮮政策に加わりたいなら日本との関係を韓国が改善しろ!と迫るのが一番だと伝えているでしょうね。もろに効いているようです。
しかし、韓国政府は最近、日本植民地時代に強制徴用被害者と慰安婦被害者等過去の歴史問題と日韓間の実質協力を分離する「ツートラック」アプローチを試みているにも韓日関係はなかなか改善される兆しを示している。外交部当局者は「現時点で、両国間のハイレベルや実務の対面協議計画はまだない」と述べた。ジンチャンス世宗研究所日本研究センター長は「ムン・ジェイン大統領が3・1節祝辞でどのようなメッセージを出すか、これに対して日本がどのように反応するかが、今後の日韓関係に重要な変曲点になるだろう」と述べた。
いい加減、韓国も自国の格に拘るなら、正確に分析してこそだと思うのだが、演説のメッセージとかいうものを日本が分析して文大統領のお気持ちに配慮するとか、未だに考えているんでしょうかね。
ここまで何回、文大統領が手を差し伸べる演説をしたのに日本が無視したってことがあったのか忘れているんですかね。
逆に、文題頭領が先に演説で妙なニュアンスを日韓関係に含ませて語ることで、韓国内の世論や与党、親与党派などの支持層が大混乱をおこします。これまで文大統領の旗印にあわせて反日にばく進していたのに、その旗印が急に方向転換したら、これまでのことが暴走になっちゃうわけだから。
韓国の国益を考えて日本へ手を差し伸べ、日米韓で北の非核化と平和統一を…なんて、他人ごとの上から目線でメッセージを送ったところで、日米に評価されるわけないけど、面白いからやって欲しいですね(笑)