広島「原爆の日」西日本豪雨で慰霊碑が土砂に・・・
(NEWS23 2018年8月6日放送)
73回目の「原爆の日」の朝。
広島県・坂町 小屋浦では
地元の人 約30人が集まり
祈りが捧げられました。
山沿いには、小さな慰霊碑がたたずんでいます。
原爆によりこの地で亡くなった人たちが、
埋葬されています。
原爆が投下されたあの日・・・
爆心地から約12キロ離れた
小屋浦の救護所には、
負傷した人たちが
船などで次々と運ばれてきました。
当時15歳だった西谷一成さん(88):
「重傷者ばっかり小屋浦へ」
「看病いうても薬がないですからね、当時は。」
「油かなんかでね、すぐウジがわくような」
運ばれてきた見知らぬ人たちを
看病したのは住民たちでした。
しかし、半数以上が亡くなったと
言われています。
こうして至る所で力尽きた
被爆者たちを弔う慰霊碑が
広島県内には
少なくとも242か所あります。
ところが、1か月前の豪雨により、
小屋浦の慰霊碑は土砂に埋まりました。
慰霊碑の世話をする1人
西谷敏樹さん(72)です。
毎年8月6日に行ってきた慰霊祭。
今年は諦めようとしていました。
そんな時
支援者たちが立ち上がったのです。
安倍総理は挨拶の中で、
去年国連で採択された
核兵器禁止条約に触れませんでした。
被爆者の平均年齢は82歳を超え、
記憶をどう伝えていくかが課題となっています。
慰霊碑の世話人
西谷敏樹さん(72):
「原爆というと
広島市内に焦点があたってるが
逃れて救護・看護したひとも
周辺の郊外にはいた。」
「1年に一回慰霊碑に来て当時を思い出す、
世代を超えて若い人も一緒にできるように
というのが私の願いです。」