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仕事を面白くするスキル:マネジメント=何とかする力

NEWONE小野寺です。

何かの専門性・スキルを身に着けたり、人脈をつくったり、情報を得たりするうえで、一番の近道は、その領域で仕事をすることかと思います。
エンジニアの方は、プログラミングの言語について詳しいかと思いますし、MRの方は、医療情報に詳しいかと思います。

僕の場合は新卒から、様々な業界・職種の企業の人材開発を支援する仕事をしていますので、一番長い時間考えたことは、「どんな業界・職種でも共通する、活躍したり、楽しく働いたりするために必要なスキルや意識・考え方」です。
具体的には、他者に分かりやすく伝えるコミュニケーションだったり、部下育成の方法だったり、キャリアの築き方だったり、様々な「仕事の基礎力」についてです。

しかもこの仕事は、「他社(他者)に伝えるからには自分は出来て当然」といった不文律があり、自分自身でこの基礎力を実験し続ける仕事でもありました。

そんな経験から、いくつかの仕事の基礎力についての持論をシェアしたいと思います。

今回は「マネジメント」を基礎力の観点から考えていきます。

マネジメントこそ基礎力の基礎

「マネジメント」というと、「チームやメンバーのマネジメント」というイメージを持ちやすいですが、それだけでなく、タイムマネジメント、リスクマネジメント、プロジェクトマネジメント、セルフマネジメントといったように、意外に色んなシーンで使われる言葉です。多くの企業の人材開発をする中で、僕はこのいろいろなものをマネジメントする力こそ、活躍し楽しく働くための基礎中の基礎であることを発見しました。

マネジメントとは?

広辞苑で「マネジメント(management)」という言葉を調べてみると、「管理・処理・経営」、および「経営者、経営陣」と記されています。

一方、英語のmanageという言葉の語源は、ラテン語で「(馬を)手で御する」です。「manage」は単に管理・処理・経営することだけでなく、「何とかやっていく」「何とか成し遂げる」という意味があります。

つまり時間(タイムマネジメント)や人(人材マネジメント)、自分自身(セルフマネジメント)を管理し、目的や目標を「何とか成し遂げる」ことがマネジメントということです。

どんな仕事にも、目的や目標があるので、「何とか成し遂げる」という意味でのマネジメントは基礎中の基礎というわけです。

「マネジメント」力を高める3つのポイント

「マネジメント」力を高めるために、意識したいポイントは以下の3つです。
①達成すべき目的・目標にこだわる
②劣後順位をつける
③定数ではなく変数に注目する

1つずつ、簡単にご説明します。
まず①達成すべき目的・目標にこだわるです。
つまり「何のために」リソースを管理するのか、「何が達成できれば」上手くいったと言えるのかという基準にこだわるということです。
例えば、チーム(メンバー)をマネジメントするとして、その目的が、「顧客から受けた仕事に最高のクオリティで応える」だとしたら、チーム内でもっともその顧客に対してパフォーマンスが高いであろうメンバーを1人または複数アサインすることが「良いマネジメント」と言えます。しかし、マネジメントの目的が「複数の顧客から受る仕事を効率よく対応する」ことが目的だとした場合、経験の浅いメンバーが実務を担当し、リーダーが各案件の重要な部分に関わるという役割分担をすることが「良いマネジメント」と言えるかもしれません。
このように目的・目標の設定次第で、「良いマネジメント」は変わるため、この設定にこだわることが重要なのです。

次に、②劣後順位をつけるです。
劣後順位をつけるとは「やらないことを決める」ということです。
例えば、時間をマネジメントするとして、当たり前ですが、時間は有限です。1日の中で、「海外旅行」に行きながら「国内旅行」に行けないように、時間を使ってやらないことを決めない限り、効果的に時間を使うことはできません。
そりゃそうだ、という感じかもしれませんが、これが意外と難しいのです。他の例で考えると、プロジェクトのマネジメントをするとして、急遽顧客から、「どうしても明日までに納品してほしい」と言われ、対応しないと信用が下がる状況です。
ただ、緊急対応をするには、プロジェクトのメンバーに残業を強いることになり、メンバーからの信用が下がることになる状況でもあります。どちらの信用も下げずにうまくやることが出来ないとしたら、どちらかの目的を達成しないことを決めないといけません。
時間にしろ、人員にしろ、常に有限のリソースを管理することがマネジメントであるため、劣後順位をつけることは不可欠です。

最後に、③定数ではなく変数に注目するです。
言い換えると、変えられないこと(定数)ではなく、自分に変えられること(変数)に注目するということです。例えば、自身の健康をマネジメントするとして、食事や運動、参加するコミュニティなどは「変数」ですが、自身の「年齢(加齢)」は変えられない「定数」です。
当たり前のことですが、「もう少し若ければ」と思っても仕方ないので、今の自分にできる運動や食事を意識するしかないわけです。これもあたりまえに見えて意外に難しいのです。
自身のストレスをマネジメントする上でも、「他者の性格」を何とか変えようとしても、難しいので、自身の捉え方や他者との関わり方を工夫するしかないですし、キャリアをマネジメントする上でも、「過去あれをやっておけばよかった」と考えても仕方ないので、「今何をするのか」を考えることが大事ですよね。言うは易く行うは難し、ですが、感情では思わず「定数」をなんとか変えようとしても、論理で「変数」に注目し直すことがポイントかと思います。

次回もまた、何かの基礎力についての持論をシェアします。

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